和田、通勤も“練習” 筑後往復2時間ハイヤー活用

西日本スポーツ

険しい表情でランニングをする和田(右)と笠谷 拡大

険しい表情でランニングをする和田(右)と笠谷

■自主トレ始動

 昨季最多勝と勝率第1位の2冠に輝いた和田毅投手(35)が6日、筑後のファーム施設で本格的な新年のスタートを切った。移動の負担軽減のためハイヤー通勤を取り入れ、弟子入り志願された3年目の笠谷とともに、初日から約5時間のトレーニング。元日に訪れた地元の島根・出雲大社のおみくじに記された「初心忘るべからず」に従い、慢心とは無縁の年男が連続最多勝、V奪回へ始動した。

 初日から約5時間に及ぶトレーニングを終え、和田が迎えのハイヤーに乗り込んだ。福岡市内の自宅と筑後の往復に要するのは2時間以上。自家用車や新幹線を選ばなかったのも自己投資の一環だ。運転の負担がない上に、移動の道中もiPad(アイパッド)で昨季の動画やデータを見直す時間に充てられる。「(自主トレで)ボロボロになったら眠って帰れる」と後部座席に腰を沈めた。

 自宅を出発したのは午前7時半。筑後に到着後、16歳下の笠谷との自主トレがスタートした。天然芝が根付いたサブ球場の外野を何度も駆け抜けた。2月に36歳の誕生日を迎える年男の本格始動。「年も変わったので、ここからはトレーニングしかない」と一気にギアを切り替えた。

■初投げに「順調」

 ランニングを終え、今年の「初投げ」となるキャッチボールを行った。昨季終盤、戦線離脱の原因となった左肘の不安からも順調に回復。笠谷を相手に強めのボールを投げ込んだ。「順調にきている。例年通りだと思う」。1月下旬にブルペン入りを計画。「1月は1回から多くて3回ぐらい入れたら」とキャンプインへの助走路を描く。

 その後のウエートトレーニングを含め、アクセル全開の発進。その胸には、神のお告げが深く刻まれていた。元日に訪れた地元の出雲大社。おみくじには吉や凶などの区分はなく「初心忘るべからず」などと記されていた。「調子に乗らないようにということだと思う。昨年は個人としてタイトルも取れたけど、気を引き締めていきたい」。投手2冠の左腕は、あらためて慢心を排除した。

 筑後では「杉内2世」と称される笠谷にピタリとマークされた。ネットスローを見つめながら、投球フォームの指導を行う場面もあった。「こういうトレーニングはやったことがないと思う。いい刺激としてレベルアップしてくれれば。もちろん自分もレベルアップしていく」。筑後だけでなく、その行き帰りの道中でもアクセルを緩めることなく、ベテラン左腕がV奪回へスタートを切った。 (小畑大悟)

=2017/01/07付 西日本スポーツ=