タカ摂津「初心」表明

西日本スポーツ

 【グアム森 淳】福岡ソフトバンクの摂津正投手(34)が15日、自主トレ先で取材に応じ、プロ9年目に臨む“新人”の心境を明かした。昨季は5年連続開幕投手を務めながら自己最少の2勝。自身初の海外自主トレでは「1年目の気持ちで。一からやり直そう」と炎天下で約5時間、ランニングなどの猛練習を行った。これまでに築いた投球スタイルも「固定観念」と断じ、見直して先発ローテに返り咲くつもりだ。

■炎天下で5時間トレ

 一心不乱に走っていた。摂津の言葉を借りれば「無限ループ」のランニング。下を向き、膝に手をつき、言葉を発せずまた駆けだした。気温約30度の炎天下、壮絶な練習風景。ただ、漂うのは悲壮感とまた違う。

 「1年目の気持ちでやってます。まっさらな状態。まだやめるわけでもない。一からやり直そうと。もう一回、初心に帰って」

 5年連続開幕投手を務めた昨季はキャリア最少の2勝。開幕直後に再調整となり、再登録は8月。投げては抹消の繰り返しだった。「ずっと悔しい思いをためてやってました」と明かす。どこかすがすがしい表情で。「でも結局、それが自分にいい時間だったなって思えるようにしたいとは思ってた。どう考えるか」

 JR東日本東北で8年を過ごし、26歳で迎えた1年目の2009年。「ガムシャラにやってました。とりあえず投げたいと」。70試合に投げ最優秀中継ぎ投手と新人王。3年目の11年に先発転向し、翌年沢村賞に輝いた。そんな過去を一度、リセットした。

 同学年の中田の導きもあり初めて海外、グアムに赴いた。「寒いとこよりずっと動けるし、高い強度でできる」。動きだしは午前8時半。ランニングに丸2時間近く割き、体幹強化、キャッチボールを終えると午後1時半だった。「暑いからといって走る量は減らしてない。最初は無理かなと思ったけど、そこで妥協したらダメ」と意固地だ。

■黒田氏と野村を研究

 確立した投球術も「固定観念」と切り捨てた。「『この球種はここしか投げない』というのをつくらないように。スライダーは(右打者の)外角しかないとか。(元広島の)黒田さんみたいに(内外角)どっちも投げられたり。元々どっちも投げられる。できることは全部出してみようと」。ピッチングを再構築する。

 黒田氏の研究に限らず、昨秋の侍ジャパン強化試合でも7歳下の野村(広島)に「結構いろんなボールを使ってて、勉強になる」と目を凝らした。「僕は横の揺さぶりがないのが課題」と自覚。スライダーの投げ分けに加え「シュートも投げようと思えば投げられますよ」と注目発言もした。

 14日に今年初めてブルペン入りした。例年と同時期というが、温暖な気候を生かし「仕上がりは早い」と感じている。「球速もどんどん出たらいい」と意欲的。「もう一度、先発ローテで回りたい。今(立場が)決まってる選手に勝つには、それ以上のことをやらないと」。下旬まで「どんどんきついことを」と当地で汗し、再出発の年に臨む。

=2017/01/16付 西日本スポーツ=

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