正義、開幕カード? 周囲くぎ付け、最多の85球

西日本スポーツ

 開幕カードデビューある!? 福岡ソフトバンクのドラフト1位右腕、田中正義投手(22)=創価大=が5日、今季の開幕カードの相手でもあるロッテからローテ入りの“太鼓判”を押された。ブルペン投球をチェックした「007」が警戒を強めたもので、3月31日からの3連戦に向けて対策の必要性に言及。ブルペンでの目慣らしで打席に入った内川、松田の侍コンビも驚嘆させた大物新人がサバイバルキャンプを熱くする。

 ゆったりとしたフォームから投げ込まれたストレートは迫力十分だ。田中が今キャンプ最多のブルペン投球数で、第1クールを締めくくった。「まだブルペンですから。バッター相手に投げてみないと…」。冷静さを保つ本人とは別に、周囲の視線をくぎ付けにした85球。そのうちの一人に、ライバル球団の「007」がいた。ロッテの高木スコアラーだった。

 「うちもドラフト1位で(指名に)いった選手。素材の良さは分かる」とうなずいた高木スコアラーは、こう断言した。「(開幕カードの)競争に入ってくる可能性は十分にある」。開幕投手候補の和田を筆頭にバンデンハーク、武田、千賀ら多士済々の顔ぶれが並ぶ先発陣。そこに割ってはいるだけの実力を感じ取ったというわけだ。「今は全てを出していない。これから実戦などで見ていきたい」と紅白戦、オープン戦を通じてマークしていく。

 ブルペン投球の途中からは「正義劇場」となった。14球目から打席に入ったのは内川だ。目慣らしで構えた主将に対し、気後れすることなく内寄りに真っすぐをズドン。球界屈指の右打者が思わず「ナイスボール!!」とたたえるほどの抜群の球威だった。この日のマウンドは特にプレート近辺が荒れ気味だったため、球がすっぽ抜けたり、引っ掛けたりする場面もあった。それでも途中でやめることなく、打席に入った内川や松田に対して「オーラがありました」と口にした一方で「当てなくて良かった」と胸をなで下ろした。

 この日のブルペン投球の後には、内川から「あまり(コーナーを)狙わなくても、強いボールなんだから真ん中付近に投げていけばいいよ」と助言されたという。第1クールの5日間を完走。「けがもなくて良かった」と表情を緩めた右腕は「(この日の球は)良かったんじゃないでしょうか。いいボールも何球かはあったので。悲観的にはなっていない」と振り返った。

 第2クールの最終日(9日)には打撃投手に登板する予定。チーム内外から高い評価を得ながら、目標の開幕ローテ入りに向かって着実に歩を進める。 (谷光太郎)

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 ◆実現すれば9年ぶり ソフトバンクの新人投手が開幕カードに先発したのは、大学・社会人ドラフト1巡目で2008年に入団した大場翔太(元ソフトバンク、中日)が直近の例だ。開幕カード3戦目だった3月23日の楽天戦に先発し、完封勝利。プロ初登板での無四球完封はリーグ初だった。ちなみに、この年の大場は13試合に登板し、3勝5敗だった。

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 内川「まず、球が速い。ゆったりしたフォームから、スッと来る。和田さんとはまた違った感覚。球も力強い」

 松田「ベース板で球が速く来る感じ。オリックスの平野に似ている。みんな言っとった。球の質とか、(打席で感じる)雰囲気とか」

=2017/02/06付 西日本スポーツ=

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