和田「大輔と日本一に」 池田親興氏が直撃インタビュー

西日本スポーツ

 大輔と日本一に-。西スポのインタビュー企画「キーマンに聞く」。2017年の“開幕投手”は和田毅投手(35)だ。5年ぶりに日本球界に復帰した昨年は最多勝、勝率第1位の2冠を獲得。ますます存在感が増す中、14年前の自分と同じように注目を浴びるルーキー田中、世代の代表として復活を期す松坂への思いなど、21日で36歳になる年男が本紙評論家の池田親興氏に激白した。 (取材・構成=久保安秀)

■「開幕」公言で刺激

 池田 去年は個人的には満足できるシーズンになったのでは?

 和田 勝ち星は目標の15はクリアできた。でも一番の目標はリーグ優勝と日本一。それを達成した上での15勝なら良かった。悔しさの方が大きいですね。

 池田 開幕投手を狙うと早々と公言したね。

 和田 開幕投手はしっかり実績を残した人がやるべきだと思います。昨年は実績も残せずチームに復帰した年。自分には権利がなかった。今年は狙う権利があると思う。先発をやらせてもらっている以上は狙っていかないといけない。その気持ちがないとチーム内の切磋琢磨(せっさたくま)、レベルアップにもつながらないし、負けないように頑張っていきます。

 池田 昨年のタイトルホルダーが「開幕を投げる」と宣言した。そこで若手投手が「どうぞ」という格好にはなるかもしれない。

 和田 それは一番嫌ですね。「和田さんだろ、僕は2番手だから」という気持ちであればすごく困る。幸い武田は「狙う」と言っている。WBCはあるけど「和田さんに負けない」とも言ってくれた。

 池田 口にすることで自分自身の刺激にも、若手の刺激にもつながる。

 和田 武田が公言することで、投手だけじゃなく野手もそういう気持ちじゃないといけないと思うでしょうから。東浜や岩崎にしても同じ。例えば田中正義は今年結果を残せば、来年は狙っていく気持ちがないと強くなっていかない。

 池田 開幕投手を務めれば相手のエースと当たっていく。責任、覚悟が必要だし、刺激にもなる。

 和田 個人的なことだけを考えればエースとは投げ合いたくないですよ。ただ優勝するには避けて通れない道。相手のエースを倒せばチームに勢いもでる。そういう役割が一つの醍醐味(だいごみ)でもある。143分の1とはいえ、特別な1です。

■和田と正義似てる!?

 池田 田中正義は大学出身のドラフト1位入団。かつての和田(2003年入団)と同じように注目を浴びているね。

 和田 落ち着いて、浮ついた感じが全然ない。大人だなという印象。逆におとなしすぎるかなと思うぐらいです(笑)。

 池田 入団してきたときの和田もルーキーの感じはしなかったよ。

 和田 あれっ、そうですか(笑)。自分の場合は(新垣)渚が(同じ自由枠入団で)一緒だったので、メディアの方が二つに分かれて比較的楽だった。今年はメディアが彼に集まるので気の毒だなと思います。

 池田 彼にアドバイスするとしたら?

 和田 彼がつくり上げてきたルーティンとかトレーニングだとか、そういうものをしっかりやってきたからこそ、大学で結果を残して1位で入ってきた。まずは自分のやり方を忘れず、信念を曲げずにやってほしい。自分もそうだった。その中で疑問に思ったところを(周囲に)聞いていけばいい。やってきたことを一気に変える必要はない。少しずつ変えながら、新たな田中正義のやり方をつくってほしいですね。

 池田 開幕まで2カ月足らず。逆算して、ここからの調整のプランは。

 和田 調整は任されているしキャンプでは抜きすぎないようにしないと。楽をすると1年間もたない。追い込むときはとことん追い込んで、オープン戦は疲れた状態でも投げないといけない。開幕から4、5、6月は(トレーニングを並行して)ある程度、体が張った状態で投げていって、勝負は8、9、10月。昨年はその9、10月に投げられなかった。そこを本当にいい状態で迎えられるように準備をしていくつもりです。

 池田 去年久しぶりにローテであれだけ投げて、意識はしていても分からない部分で疲労が残っていたりすることがある。

 和田 シーズンが終わって3、4週間ぐらいはノースローでした。そこからキャッチボールをして立ち上げていったときに、左肘に嫌な感じはでなかった。いくつも病院を回って、全ての先生に「大丈夫」と言ってもらえた。ひとまず安心して今を迎えています。

■数字全て昨年以上に

 池田 最大の目標がチームの日本一として、個人的な目標の数字はある?

 和田 昨年も15は勝てましたけど、イニングだったり、防御率だったり、被本塁打もパ・リーグで一番悪かった。そういうものを全て良くしたい。そうすれば昨年以上に勝つ確率は高まる。登板数を含め昨年以上の結果を出せれば、最多勝争いに加わることができるんじゃないかなと。2年連続の最多勝を狙っていきたいと思っています。

 池田 頼もしいね。もうすぐ36歳になるけど、今年は同世代の松坂の状態が良さそうだ。

 和田 昨年とは全然違うし、遠投では僕より投げています。体形もみんな「やせた、やせた」っていうけど、自分はあれが(松坂)大輔のイメージ。だから驚きはなかったです。

 池田 2人がローテの柱になって投げている姿を見てみたいね。

 和田 僕らの世代のトップは大輔。僕が(16年に)入団したとき、大輔が(15年に)先に入っていた。以前は西武とホークスで対戦したけど、同じチームで一緒にローテーションで投げられるなら自分にとって幸せです。自分が再入団するときの一つの目標で、そこを目指してもいました。大輔は右肩の苦しみからようやく抜け出した。逆に自分がケガのないようにしないといけません。お互いに結果を残せるように頑張りたいと思っています。

◆和田と松坂

 プロでの投げ合いは和田がダイエー入りした2003年から、西武時代の松坂が米メジャーに移籍するまでの4年間。通算8試合(04年のプレーオフを含む)で和田から見て2勝5敗、松坂から見て5勝3敗だった。勝ち負けがつかなかったのは05年8月10日の和田だけ。米国での対戦は互いの故障もあり実現しなかった。04年アテネ五輪、06年WBCでは同じ日本代表として戦った。

=2017/02/07付 西日本スポーツ=

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