ホークス摂津 立ち位置変えた

西日本スポーツ

■打撃投手で41球

 9年目の春に聞こえる復活への足音-。B組で調整中の摂津正投手(34)が新しい“立ち位置”に手応えを得た。打撃投手として登板し、城所と江川に直球41球を投げて安打性7本。昨年までにない「角度」で2人を驚かせた。武器のシンカーを生かすため、今季からプレートを踏む位置を従来の三塁側から一塁側に変更。その副産物として得た角度のある直球で先発ローテ返り咲きを目指す。

■打者反応に“収穫”

 今年初めての打者との対戦で摂津が思いがけない収穫を手にした。新人の2009年を除けば最も早い打者相手の投球練習。B組フリー打撃登板で、城所、江川という1軍経験も豊富な打者が相手だった。球種は直球のみ、しかもコースも事前に伝えた。それでも計41球で安打性7本。10本のファウルを打たせた。

 「バッターの反応を見ていると、違うんだなって感じた」。7日に今キャンプ最多の160球を投げたばかりで体に張りがあった。しかも“舞台”だった生目第2球場のマウンドは荒れていた。足場が乱れ、故障防止の観点から全力では投げられなかった。

 それでも「違う」と口にした手応えの秘密は、プレートの立ち位置の差だ。従来は右足は三塁側を踏んでいたが、このオフから一塁側に変更。プレートは幅約61センチ。その差で直球の角度に変化が生まれた。「どうだった?」。打撃投手終了後、練習中に鉢合わせした城所に摂津が尋ねると「外角は遠く感じます」との返答。手応えはより確かなものになった。

 もともとシンカーの“進化”を狙った取り組みだ。三塁側から投げると本塁上のコースを外れボール球になりやすい。それでも以前は打者に振らせることができたが、ここ数年は軌道が変わり見逃される場面が増えていた。一塁側から投げれば「ベース板の上を通すことができる」。高さによっては見逃してもストライクとなるため、打者は手を出さざるを得なくなる。

■鶴岡も太鼓判押す

 この日はそのシンカーは投げず、直球で新境地を切り開いた。城所は昨年10月のクライマックスシリーズ前に、ヤフオクドームでの練習試合で摂津と対戦。当時は従来の三塁側からの投球で、4カ月での変化を感じ取った。「角度が変わった。摂津さんを知っている人間にとっては打ちにくいはず」。フリー打撃の投球を受けた鶴岡も「いい軌道になっていた」と太鼓判を押すなど、新たな持ち味となる可能性が膨らんだ。

 昨季後半から考えていた立ち位置の変更。視野が変わるため、投手によってはかなり難易度の高い挑戦だが、摂津は「俺はそんなに気にしない」と事もなげに言う。「実戦でやってみないとどうなるか分からない。自分の目線だけじゃなく、打者の話を聞きながらやっていきたい」。2軍暮らしが長かった昨季は自己ワーストの2勝。その“立ち位置”も変え、開幕ローテをつかむ。 (谷光太郎)

=2017/02/09付 西日本スポーツ=

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