ホークス長谷川 応用の一発より基本が大事

西日本スポーツ

 鏡に映った自分と向き合い、黙々とスイングを繰り返した。この日の練習の仕上げは室内練習場での置きティー打撃。そこには長谷川勇独特の時間が流れていた。「今の時期はしっかり基本となるスイングを数多くしたい」。今季“チーム初本塁打”を放ってもその姿勢が崩れることはない。

 一発は今キャンプ初のシート打撃でマークした。フルカウントから岡本の外角直球を逆方向の左翼席へ運んだ。カウントのある実戦形式でチーム1号。岡本を「そんなに高くはなかった。ある程度きっちりいったと思ったけど、あそこまで持っていかれるとは…。体の近くで捉えてくるので振りが強い」と驚かせた。

 ただ、当の本人の捉え方は違っていた。「フルカウントから応用で打ってあっち(左方向)に飛んでいっただけ。応用なので今はあんまり求めていない」。繰り返した「応用」というワード。実戦モードに入り、自然と反応したのだろう。

 「結果は本塁打だけど、今の課題はクリアできていない」。シーズンに向かう準備段階の今必要なのは「応用」ではなく「基本」だと繰り返した。その表れがスイングの反復練習。「力強く、バランス良く振れるように考えている。まだ試行錯誤している段階」だ。

 それだけに本塁打という結果はともかく、実戦形式で打席に立った意味は大きい。「やっと投手の球を打つ機会がきた。打撃練習では感じられない課題も見えてきた」とうなずいた。「課題をまた明日クリアしていくこと」を修行僧のように一日一日積み重ねる。

 くしくもこの日、デスパイネの入団が発表された。日本球界での実績がある助っ人はDHの最右翼だ。昨季先発した101試合のうち90試合がDHだった長谷川勇。“定位置”はなく、外野の一角をつかみ取るしかない。ライバルの加入に「特に何も考えていない」と語ったが、期するところはあるはずだ。

 キャンプも中盤に差し掛かった。2014年オフに手術を受けた右足首については「ちょっと疲れはきているけど、昨年よりはいい」と言い切った。選手会長2年目。覇権奪回で美酒を浴びる。 (小畑大悟)

=2017/02/12付 西日本スポーツ=

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