内川、技が凝縮されたカーブ撃ち

西日本スポーツ

 一流の技術が凝縮されていた。午後から行われたシート打撃。内川はホークスに移籍後、初対戦となった松坂のカーブを完璧に捉えた。打球は強烈なライナーとなって左翼線へ。悠々と二塁を陥れる一打となった。「うまく反応できたんじゃないかなと思います」。両手に残った感触に、確かな手応えを感じ取った。

 狙い球とは違う球種だった。それでも来た球に自然と反応した。「直球を待っている中で、ああやってカーブを打ち返すことができたということは、状態が上がってきているのかなと思う」。初球の111キロ。しかも日本球界復帰3年目での初勝利を目指し、懸命な調整を続ける松坂相手だ。

 「対戦したのは横浜時代以来じゃないですかね。だから、松坂さんの情報がほとんどない中での打撃。分からない投手には、超積極的にいかないといけない。そういう状況で、ああやって緩いカーブに反応できた。自分の中では納得できる打席になったと思います」

 トップをつくり、打ち始める。緩いカーブでタイミングを外されそうになっても、体勢は崩さない。下半身でしっかり粘って右腰が開くのを極力我慢し、最後は巧みなバットコントロールでボールを芯にコンタクトさせた。残り104本で通算2000安打に到達する男の芸当。「これぞ内川」という打撃で、スタンドのファンをうならせた。

 日本一奪回が懸かる今季。その前に「侍ジャパンの内川」として、国を背負った戦いが始まる。2009年の連続世界一、13年の準決勝敗退と、WBCの酸いも甘いもかみ分けた選手は、今代表では内川のみ。日の丸の重みを誰よりも知るからこそ、自身の起用法についてこだわりはない。一塁手として、または指名打者として、時には代打として迎えるであろう決戦に向け、内川はこの日の一打を前向きに捉えた。

 「これからは、どんな選手かも分からない相手との戦いが始まる。そういう意味においても、きょうみたいな一打が出るということは、状態が上がってきているということ」

 松坂打ちで視界良好-。内川の調整ペースは、ここからさらに加速する。 (石田泰隆)

=2017/02/15付 西日本スポーツ=

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