武田、新変化球「めっちゃ使える」WBC球で沈むツーシーム

西日本スポーツ

 WBC日本代表、福岡ソフトバンクの武田翔太投手(23)が世界一への“秘刀”を披露した。紅白戦が行われ、白組先発で3回2安打1失点。WBC公認球の性質を生かした沈む変化の新球ツーシームをテストし、「めっちゃ使える」と手応えを得た。球数制限ルールを見据えた3回32球も好材料で、先発濃厚な1次リーグ第3戦・中国戦へ視界良好だ。同じく日本代表の千賀滉大投手(24)は2回を1失点にまとめた。

 ともに世界一を目指す内川らを封じ、2回まで完璧に抑えた武田の見せどころは3回だった。先頭の左打者、釜元への初球は外角低めの145キロ。追いかけさせて空振りを奪う。2回まではなかった沈む軌道。降板後に「ツーシームです」と明かした。「めっちゃ使える。1球目で『あ~これ、使えるな』と思いました」

 手にするWBC公認球はNPB統一球より縫い目の幅が広く、球種によっては変化しやすい。NPB球では「変化量が少なくて意味がない」と投げていないツーシーム、実は「日米野球でも使ってました」と言う。自身初代表で、WBC球が採用された2014年の国際試合が伏線。大谷辞退を受けた4日の代替選出後、キャッチボールで好感触を得て、13日のシート打撃で試投しており「今日の方がしっくりきた」という。

 「ブルペンでは全然投げてない」というから驚く。「手首の角度を(利き手方向へ)ずらすだけ」。誰もが「器用」と口をそろえる超感覚派。侍ジャパン集合直前に実戦投入したばかりか、出し入れの意識まであった。「初球、真っすぐを振ってくると思って投げた。(釜元が)前に出てきてたので、2球目は1球目よりボールに」。結果、釜元が打つのをやめボール。細かな制御も「結構、できてきてる」とうなずけた。

 「シンカーっぽく沈む感じ」と描くが、打者目線では縦に落ちた。釜元は、武田の直球がナチュラルにスライダー変化する特質を踏まえ「真っスラが落ちた感じ」。2死後、142キロで空振り三振を喫した栗原は「真っすぐと思って打ちにいったらスプリットみたいに落ちた」と証言した。受けた斐紹いわく「ボール1個分ぐらい落ちる感じ」。異口同音に「速い。直球と差がない」とも言った。

 この日投げた3球はいずれもバットに当てられなかった。「(釜元)豪の、当たったら1球で終わったのにな~」と言うように、芯を外して打たせるのが主目的。配球も「シンプルに」と心掛け、直球のみの7球で片付けた初回を皮切りに、3回で計32球だ。中国相手の第3戦先発が目される1次リーグ、65球の制限下で「最低4回…いや5回ですね、やっぱり」と理想は高い。

 ジェンセンの守る一塁線を破られた釜元の二塁打後、甲斐に右前適時打を許し1失点。もっとも制球は「マシな方」と球の扱いに不安はない。これが22日の侍ジャパン集合前、最後の実戦。「一つのスパイスのような感じ」と表現する新球を、強打者たちに味わわせる。 (森 淳)

=2017/02/19付 西日本スポーツ=

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