山田、大きく振りかぶって 輝き取り戻すため11年目の挑戦

西日本スポーツ

 189センチの大柄な体が、ブルペンでさらに大きく見える。プロ入りしてから昨季まで走者を置かない状況でもセットポジションで投げていた山田。輝きを取り戻すため、昨秋からワインドアップモーションに取り組んできた左腕は「ある程度固まってきた」と“変化”へ手応えを口にした。

 21日は投球練習で129球を熱投。「投げ始めは最悪だった」。体の疲労もたまっている時期。ただ投げていくうちに、感覚は整っていった。「最後は実戦を想定して投げたけど、いい感じで投げられた」。左腕の表情に明るさがあった。

 「体を大きく使いたい。そうすれば、腕の走りが良くなると思う。球威やキレが増すんじゃないか」。腕が走るように振れる。その感覚が身に付けば、セットポジションでの投球にも好影響が期待できるという。試行錯誤を重ね、11年目へ方向性を固めた。

 「育成の星」。近年では侍ジャパン入りした千賀の代名詞になることが多いが、以前の代表格は間違いなくタカの背番号34だった。2011年に7勝、12年に8勝。打者の手元でわずかに動く直球で結果を残し、さらに飛躍が期待された。

 その後、大きな故障があったわけでもないのに足踏みを続けた。昨季は6月7日のDeNA戦で1100日ぶりの白星を挙げたが、結局その1勝だけ。「何かを変えなくちゃいけない」。突破口として、投球フォームの根本を変えた。

 取り組み始めた頃から助言してきた佐藤投手コーチは「体を大きく使えれば球威が増す」と同調した上で、別の効果にも期待している。「ボールを持つ手が頭の上まで上がると、打者の視線が一度、上を向く。それだけでも、投手にとって有利になるんだ」

 ホークスの先発枠争いは言うまでもなくハイレベル。今後の実戦で結果を残すしか生き残る道はない。「侍にいった投手がいる以上、投げられる機会は増えると思う。アピールしたい」。昨夏に結婚した夫人が、ちょうどこの日の投球練習を見に来ていた。ブルペンから出ると、お互いに目配せしてほほ笑みあった。守るものの大きさが、山田を奮い立たせる。 (谷光太郎)

=2017/02/22付 西日本スポーツ=

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