侍史上初、代打V打再び!! 内川「一振りに懸ける」

西日本スポーツ

2次Lキューバ戦で勝ち越し犠飛を放つ内川 拡大

2次Lキューバ戦で勝ち越し犠飛を放つ内川

 【フェニックス(米アリゾナ州)石田泰隆】第4回WBC日本代表の内川聖一外野手(34)が前回大会で敗退した因縁の準決勝突破へ、一振りに懸ける思いを語った。侍ジャパンは17日(日本時間18日)、米アリゾナ州グレンデールのドジャースキャンプ地で渡米後の初練習を実施。2次リーグ(L)キューバ戦で代打決勝犠飛を放った球界屈指の安打製造機は、WBC日本代表史上初となる大会2度の代打V打に照準を定めた。2次LのF組はプエルトリコが1位での準決勝進出を決めたため、E組1位の日本の準決勝21日(同22日)の対戦相手は米国かドミニカ共和国となる。

 ■「よっしゃ!やってやろう」

 気温28度。照り付ける日差しが、肌を突き刺す。そんな炎天下、約2時間の練習を終えた内川がぽつりと言った。「もう、4年たつんですね」。今大会の代表に選出されてから常に「チームの勝利が一番」と個人的感情を胸にしまい込んできた男は、したたり落ちる汗を拭おうともせず、感慨にふけった。

 3度目のWBC。大きな“十字架”を背負った前回大会のあの日から4年がたち、再び、日の丸のユニホームに袖を通して米国のグラウンドへ戻って来た。自然と込み上げるものがあったのだろう。「よっしゃ! やってやろうって感じですね」。前回準決勝でプエルトリコに敗退。自身の走塁死もあった。失意に暮れた涙との決別-。内川の目には、強い意志が宿っていた。

 その思いを、バットに込める。日本での1、2次L。内川は5試合に出場したものの、先発出場はイスラエルとの最終戦だけだった。その先発出場も、腰の張りを訴えて欠場した中田の代役。準決勝以降は再び、代打の切り札としてベンチに控えることが濃厚だ。

 「ここまで来たら、自分の役割は分かっている。勝負どころでの代打。1球たりとも、ミスショットは許されない。集中力も極限まで高めて打席に入らないと、簡単には打てない」

 ソフトバンクでは工藤政権下で2年間、4番を務めた。昨季は自身初の大台越えとなる106打点を記録。今季は残り104本で、節目のプロ通算2000安打にも達する。決して一振り稼業をなりわいとするわけではないが、2次Lのキューバ戦では同点の8回に代打決勝犠飛を放つなど、持ち前の勝負強さで侍ジャパンを米国まで導いた。

 21日(同22日)以降の準決勝、決勝。内川が代打で再びV打を放てば、WBC日本代表史上初の偉業となる。「チームとしては自分が出ない試合状況が望ましいはず。でも、出番が来たら一振りに懸ける。強い気持ちを持って打席に入ります」。相手は本場の威信をかける米国か2連覇を狙うドミニカ共和国で、ともにバリバリのメジャーリーガーを多く擁する。相手に不足はない。「やるか、やられるかの勝負。だったら、やらないとね」。覚悟は決まった。あとは静かに、勝負の打席を待つ。

 ◆内川のWBC 2009年の第2回大会は6試合に出場し、大会通算18打数6安打、打率.333。連覇に貢献した。13年の第3回大会も6試合で23打数8安打、チーム2位の打率.348だったが、準決勝でプエルトリコに敗退。内川は2点を追う8回1死一塁から右前打で出塁したが、重盗を仕掛けた際に走塁死した。

 今大会は7打数2安打3打点。14日のキューバ戦で8回に代打で決勝犠飛。中田に代わって「5番・一塁」で出場した15日のイスラエル戦では8回に2点二塁打を放った。

=2017/03/19付 西日本スポーツ=

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