東海大福岡、新境地 “仮想早実”練習が奏功

西日本新聞

 もうミラクルとは呼ばせない。第89回選抜高校野球大会第8日の27日、注目のスラッガー清宮幸太郎選手を擁する早実(東京)に快勝した東海大福岡(福岡県宗像市)。4万3千人の観衆で埋まった甲子園に「清宮コール」が響くアウェー感をものともせず、伸び伸びと打ちまくった選手たちは満開の笑顔を見せた。

 昨秋の九州大会。初戦から逆転勝ちを連発し「ミラクル」が代名詞となった。甲子園1回戦もサヨナラで決める“必勝パターン”。杉山繁俊監督(60)も思わず「おまえら、(つきを)持ってるな」と漏らした。

 早実戦も1点先行されるまではいつも通り。だが、この日は違った。直後に3点、中盤に一挙5点。「この展開は見たことがない」と大久保朋主将(3年)は首をかしげ、佐田健介副将(同)も「いつもミラクルと言われるのは心外だが、今日は普通じゃなかった」。

 ただ、猛打には根拠がある。相手投手を徹底研究。ベンチを外れた林隼平選手(同)と菱谷将也選手(同)が特徴をまね「仮想早実投手」として打撃練習で投げ続けた。早実戦15安打に、2人は「練習通りに打ってくれた。控えも含めたみんなで勝てた」と胸を張る。

 終盤に逆襲されても自然体を保った。伝令に出た大久保主将は「みんな笑っていた。接戦に慣れてるから」と仲間を心強く思った。

 試合後、杉山監督は喜ぶ一方で「大量リードしたのは予想外。何とも不思議なチームだな」とつぶやいた。29日の準々決勝でも新たな“ミラクル”を起こす。

=2017/03/28付 西日本新聞朝刊=

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