ホークス武田 5回3失点も今季初星

西日本スポーツ

 本音を言えば手探りの投球だった。「調子は良くはなかった。球速も出ない。なんとか、のらりくらりだった」。5回2死まで無安打に封じたが、そこから3失点。予定の80球台に達したため、その回限りで降板した。「野手の皆さんへの感謝しかない」

 大量得点に支えられたとはいえ、試合をつくった。不完全燃焼だったWBCを終え、開幕5戦目でのシーズン初登板。直球の大半が130キロ台にとどまる中、的を絞らせないようにカーブで緩急をつけた。「勝ててホッとした」というのが正直な気持ちだ。

 一層の進化を目指すシーズンが始まった。その一つが再習得中のフォークボールだ。4回2死、銀次への初球で内角へ。ファウルになったが、最後は直球で二ゴロに仕留めた。リードした高谷は「空振りが取れなくても、フォークがある、と思わせるだけでもいい」とうなずいた。

 念願だったWBCでの日本代表入り。日の丸の誇らしさはあったが、それを形にする機会は少なかった。本大会の登板は順位決定後の1次リーグ中国戦だけ。渡米後、準決勝を控えた練習試合(ドジャース戦)で先発したが、降板後にベンチで権藤投手コーチから「いい勉強になっただろう」と言われた。すぐには真意を推し量れなかった。

 聞き返すと「シーズンに生かせよ」。事実上、武田のWBCはそこで終わり。準決勝の米国戦ではベンチで声援を送りつつ、自分に足りないものを探した。「決め球がカーブだけ、では苦しい。抜く(感覚の)球種が苦手だったけど、苦手なものから逃げていた」

 自問自答の末、たどり着いたのが「フォーク」の習得。2013年以来、本格的な挑戦を決意した。この試合後も「どんどん使って覚えるしかない」と精度を高める決意を口にした。「もっと調子を上げていきたい」。敵地仙台では2年ぶりに失点した。白星とともに反省をつかみ、雪辱を期すシーズンを滑り出した。 (谷光太郎)

=2017/04/06付 西日本スポーツ=

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ