ツアー完走、迫る総選挙、卒業… 心揺れる「春の旅路」
●月イチ活動報告
関東の8カ所を巡る春コンサートツアー「本気のアイドルを見せてやる」を完走したHKT48。グループとして最多の運動量を求められた今ツアー中にも、多くの変化があった。偉大な先輩の巣立ち、新キャプテンの就任、エースの復活…。さらに、将来の進路を見据え、3人のメンバーが卒業を発表した。メンバーにとって「1年の節目」ともいうべきAKB48選抜総選挙を控え、少女たちの心が揺れ動く季節。春の旅路を終えた心の内を、渕上舞(20)、冨吉明日香(19)、田中優香(16)、そして卒業を控える井上由莉耶(17)に聞いた。 (古川泰裕)
●熱狂的下野ファン
-関東ツアーを完走
冨吉「今までのツアーの中で、体力的には一番しんどかった。動きっぱなしで」
渕上「『メロンジュース』とか、普段のコンサートだと終盤でやるような曲が序盤に詰め込まれてて。『最高かよ』は2回やったし」
冨吉「フルサイズでやることも、あんまりないよね。一公演一公演の達成感がすごかった。初めて感じましたもん、ステージから見てて、ファンの人も疲れていくっていうの(笑)」
-前回のツアーに引き続き、冨吉さんはMCで仕切り役も担当
冨吉「会場の皆さんからアンケートをいただいて、推しメンへの思いとか、なかなか言えないことを集めたんですけど、めちゃくちゃ推しメンをいじってる方もいれば、ただただ褒めたたえてる方もいて、おもしろかったです」
-印象に残ったのは
冨吉「下野(由貴)さんのファンの方が、めちゃくちゃ熱狂的で。『このMCに、絶対下野出すぞ』っていう意気込みがすごくて(笑)。でも、ほとんどのアンケートが下野さんをいじってるものばっかりで、愛というか絆を感じましたね。私がMCしたところでは全部出てると思います。すごく助かりました」
-収穫は
田中「地方の会場は全員じゃなくて少人数で回ったから、自分をアピールする場が増えました。『選抜』として初めてツアーを回ったので、景色が違うというか。自分より前にいる選抜の方の近くにいて、学ぶことが多かったです。『こんなあおりしてるんだ』とか」
冨吉「初めて曲のあおりで客席に行かせていただいたんです。今までは選抜の限られた人しか行けなくて、リハーサルで走って客席に行ってるのが、ちょっとうらやましかった。さいたまスーパーアリーナ(SSA)でも3年前は後輩のバックダンサーをしてたり、あまり出番がなかったりしたんですけど、今回はユニットでも出られたりしたので、ちょっとは成長を感じられたツアーだったかな」
渕上「3年前はアリーナっていうステージに慣れてなくて、その後アリーナツアーとか、横浜アリーナとかHKTのツアーでやらせてもらったことで、今回また違ったSSAの景色が見られた気がします」
井上「昔の方が広く感じた。気持ち的な面で」
渕上「違うよね。もちろん今も広いんですけど(笑)、遠くまで見られるようになったし、戸惑わなくなったかな」
冨吉「(以前は)迷子になってたもんね」
-千秋楽のNHKホールは紅白歌合戦の会場
冨吉「ソワソワしました(笑)」
井上「ホールのつくりとかそんなに変わらないって思うんですけど、やっぱり緊張感が違いましたね」
●イメチェンが好評
-井上さんがショートカット初披露
井上「3階席の方は、最初全然見つけられなくて、MCで『髪、切りました』って言うまで必死に探してくれたみたい(笑)」
-前日に切った?
井上「前日に切りました。一度切ってみたいって気持ちはあったので、皆さんにお見せできるうちに、バッサリと。ファンの方って変わることに抵抗があったりするので、勇気が要ったというか抵抗はあったんですけど。きっかけがないと、難しいなと思ってました」
-評判は上々
井上「そうなんですよ。『もっと前に切ってよ』とか。ショートカット好きな方とかも『意外といいじゃん』って。ここに来て?って(笑)」
-ツアー期間中の4月11日に卒業を発表
井上「AKB48選抜総選挙に立候補しなかったので、その理由(の説明)を、あまり長引かせるわけにもいかなかった」
冨吉「同期の卒業が久しぶりなので…しかも2人。でかいですよ。いっぱいいたのに、2期生」
-岡本さんが4月2日に卒業発表
井上「その日も(発表)考えてたんですけど。尾崎(劇場支配人)さんと相談してるときに『この日はちょっと…』って。何もない公演なのに何でだろうと思ってたら、まさかのなおぽん(岡本)が先でした」
渕上「同じ日だと『あっ』ってなるよね」
-そして17日には3期生の筒井莉子さんが卒業発表。総選挙前の節目とはいえ、連続はキツイ
渕上「マネジャーさんから、卒業発表と同時に連絡が来るんですけど、(メッセージを)開く前に『お疲れさまです』ってくると、身構えちゃう。『お疲れさまです。本日の公演で-』まで見て『ああ』ってなる」
-周囲の反応は
井上「メンバーとかファンの皆さん、スタッフさんから、改めて寂しいって言われると、愛を感じます。普通に生活してたらやっぱり分からないところもあるから、そう言ってもらえると、うれしいなって思います」
-今年も総選挙の季節
田中「怖いよ~」
-会場は沖縄
田中「それは楽しみ。のんきなこと言ってる(笑)」
冨吉「メンバーからしたら、場所どうこうじゃない。『沖縄ヤッター』じゃないんすよ(笑)」
田中「えへへへ」
-冨吉さんは前回42位
冨吉「はい、一応…」
●33位以上の“約束”
-去年、「来年壇上で『トミヨシレボリューション』(キャッチフレーズ)やる」って約束した
冨吉「くっ…」
スタッフ「(目標の)33位になったらやる?」
冨吉「33位になったらやります」
-ピンポイント? 33位以外はやらない?
井上「絶対やらんやん(笑)」
冨吉「分かりました。33位以上でやります。あそこに立ったら何もできないですよ…」
-会場のHKTファンもメンバーも、一緒にやってくれるはず
冨吉「信じてるよ…」
渕上「裏切らないよ」
-2度目のランクインを目指す
冨吉「今までは上がるだけだったけど、今回は下がるかもっていう不安が追加されて、今まで以上に怖いですね。順位がすべてではないけど、客観的に見たときに『下がった』って見られてしまうのは…やっぱり48グループにとって総選挙は大きなイベントなので」
-舞ちゃんは去年、票数は微増でも31位から40位に
渕上「去年からモバイルメール票が増えて投票方法が増えたし、全体の票数が増える分、去年より増やしても順位を上げる難しさを感じてましたね。ネクストガールズ(33~48位)の半数以上がHKTで、アンダーガールズ(17~32位)の壁を感じました。今年はアンダーガールズに『舞い戻る』が目標です」
-田中さんは初ランクインを目指す
田中「去年までは、一人仕事もあんまりなくて。この1年間ですごくたくさんチャンスをいただいて、そこでファンになったっていう方も握手会に来てくださるので、ランクインしたいっていうより、しなきゃっていう思いの方が強いです」
-井上さん卒業の5日後に総選挙
井上「ちょっと寂しいなって気持ちはあります。みんな、試行錯誤してポスターとかつくったりしてて」
●最初で最後の48位
-最初で最後のランクインが48位はかっこいい
井上「確かに。『48』って、うん。いい」
-約5年を振り返って
井上「同期の中でも、下からのスタートで…」
-研究生公演の初日に出られず…
井上「その後のコンサートとかでも全然出番が無かったり、2期生の曲でさえ踊れなかったりとかもあったけど…自分なりに、コツコツ上がってこれたなと思います」
-グーグル+(プラス)の「制服寄り道コレクション」は、上昇の契機のひとつ
井上「ファンになったきっかけを聞くと、制服コレクションを見たって言う方がすごく多いし、ファンじゃない方も『見てるよ』って言ってくださるのは、うれしいなって思います」
-劇的に変わったのは一昨年の末くらい?
井上「ですね。『制服-』と『栄光のラビリンス』(スマホゲーム)が大きいなと思います。『-ラビリンス』のテレビCM選抜が、まだあまり話題になってないとき、すごいことやってるっていうのを知って、ファンの方にも教えてもらって。私が発信することによって動いてくださる方も多いので、みんなで頑張れたらと思って、参加を呼びかけました」
-パフォーマンスも成長
井上「コンサートでは劇場よりも羽目を外すじゃないですけど、全体を盛り上げるようにしていったら『すごく目に入った』って言ってもらえて。大きい会場でも大きく動けば、見てもらえるんだなって気づけたりしたのが変わったきっかけかなと思います」
-アイドルは楽しかった?
井上「楽しかったです。一番の思い出は、本当に決められないけど…『サシコ・ド・ソレイユ』(昨春のコンサートツアー)の時に『栄光のラビリンス』のCM選抜で踊らせていただいた『黄昏(たそがれ)のタンデム』。あんな大きな会場でセンターで踊る経験が一番『普通』からは考えられない」
-残り約1カ月
井上「悔いなく過ごしたいですね」
=2017/05/09付 西日本スポーツ=




























