石川、プロ初先発初勝利 千賀に続く育成の星!!

西日本スポーツ

 故障者続出の先発陣に救世主! 育成出身の石川柊太投手(25)がプロ初先発で大仕事だ。150キロ超の快速球を軸に中日打線を6回2失点に抑え、ホークスの育成ドラフト出身選手では初となるプロ初先発初勝利。度重なる故障を乗り越えた苦労人を、打線も14戦連続アーチ&8戦連続2桁安打の猛打で援護。5月を4連勝で締めた工藤ホークスが、得意の交流戦が続く6月もさらに加速する。

■「まさか」の91球

 工藤ホークスに新たな「孝行息子」が誕生した。真っさらなマウンドに初めて上がり、91球の力投でつかんだプロ初勝利。こちらも初のお立ち台で、4年目の石川が声を弾ませた。育成ドラフトから入団した選手の初先発初勝利は、チームでは初の快挙となった。

 「当たって砕けろ、の気持ちだった。まさか6回まで投げられるとは。厳しい道のりだったけど、スタートラインに立てたと思える1勝です」。150キロ超の快速球で中日打線に力勝負を挑み、6回を2失点。無四球の快投で故障者続きの先発陣の救世主となった。

 初回。先頭の大島を150キロで中飛に仕留め、通算2000安打を目前にしている荒木はオール直球勝負で見逃しの3球三振。ファウル2球で追い込み、最後は151キロを外角高めに決めた。百戦錬磨のベテランも「(石川の)球が速かった」と素直に認めた。

 3回2死一塁ではボークを取られた後、大島に適時打を許したが、続く荒木を直球で左飛。4回にゲレーロに一発を浴びた後も踏ん張った。5回2死二塁では荒木に右前打されたものの、仲がいい同期入団の上林が「レーザービーム」で走者の本塁生還を阻止した。

■次戦も先発濃厚

 育成ドラフト1位で入団後、右肩を2度、右肘も左膝も痛め、入団時のトルネード投法は諦めた。オフは同じ育成出身の千賀の誘いで中日の吉見らも加わる合同トレーニングに参加。深夜までフォーム研究などに打ち込んだ。その成果を存分に発揮してみせた。

 今回はプロ初先発が控えていたため、吉見からの食事の誘いは泣く泣く辞退した。初めて開幕1軍入りした今季、17試合の救援登板で首脳陣の信頼を得てつかんだプロ初先発。期待に応えないわけにはいかない。吉見には成長を証明する白星で“恩返し”した。

 「彼はリリーフとしても貴重な存在だけど、また先発で使いたい気持ちが起こっているのは確か」。工藤監督はうれしい悩みを口にした。現時点では次戦も先発での起用が濃厚。18勝7敗と貯金を荒稼ぎした5月の最終日に、新たなヒーローが輝いた。 (谷光太郎)

▼佐藤投手コーチ(石川について)「スライダーもストライクが入って、真っすぐも強かった。うまくはまった」

■「勝ってうれしい」 両親テレビで観戦

 東京都内の自宅でテレビ観戦した石川の両親も初勝利を喜んだ。父・清志さんはヤフオクドームで躍動した息子の姿に「小さい頃から投手でやってきたけど、プロではなかなか結果が出なかった。勝ってうれしい」と話した。母・由美さんは「苦しんできたことを話すことはないけど、感じることはあった。チームに迷惑をかけないような投手になってほしい」と願った。石川はウイニングボールを両親に贈るという。

 ◆ホークスの育成ドラフト出身選手の先発勝利 山田、飯田、千賀に続き石川が4人目。山田は2010年6月24日の日本ハム戦(ヤフードーム)で8回1/3を1失点、飯田は14年7月30日の楽天戦(山形)で6回無失点、千賀は15年8月18日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で7回無失点でそれぞれ先発初勝利を挙げた。プロ初先発でプロ初勝利は石川が球団初。

 ◆ホークスの日本人投手のプロ初先発初勝利 2012年7月7日の日本ハム戦(札幌ドーム)で高卒1年目の武田がマークして以来。武田はプロ初登板でもあった。武田以降は二保、山中(現ヤクルト)、東浜、飯田、松本裕がプロ未勝利でプロ初先発したが、いずれも白星は手にできなかった。

=2017/06/01付 西日本スポーツ=

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