「野球エリートたち、見てろよ」石川インタビュー 縦に曲がる変化球「パワーカーブ」と命名

西日本スポーツ

 離脱が続いた先発陣で、チャンスをつかみ、自分の席を確保しつつある投手がいます。若手選手の「今」に迫るコーナー「1(イチ)推し!! ワンダホー!」の第3回は4年目の石川柊太投手(25)です。昨季途中に育成契約から支配下入りし、今季は開幕1軍を勝ち取り、プロ初登板を経験。5月31日の中日戦(ヤフオクドーム)でのプロ初先発から2戦2勝を挙げた。野球エリートを見返す-。普段見せる穏やかな表情の裏に、闘争心を持ち合わせています。

 -中継ぎで開幕1軍入りし、先発ローテーションの一角に定着しつつある。

 「結果を残した、と言えるほどのものは、まだないと思っています。先発でも中継ぎでも、一人一人に全力で腕を振って投げていく、ということは変わっていません。毎回毎回、必死にやっている、という感じです」

 -先発では2戦2勝。持ち味の一つは150キロ台の直球だ。

 「プロ初登板だった(4月4日)楽天戦で、銀次さんから高めの直球(150キロ)で空振り三振が取れたんです。銀次さんは空振りをしないバッターというデータがあったので、『あっ振ってくれた』と。これからも勝負していけるかな、って思いました」

 ■先発転向2連勝も自分の中では全然安心していません

 -縦に大きく曲がる変化球も特長だ。

 「高校時代から投げている球種です。今はいい曲がり方をしています。今季のヒットはほとんど真っすぐを打たれたもので、あれをヒットにされた記憶はほとんどありません。しっかりと捉えられたのは(4月8日にソロ被弾した西武の)メヒアと、(日本ハムの)近藤くらい。メヒアからは次の日(同9日)、うちの通訳さんを通じて『いいピッチャーだ』と言ってもらいました。そっちは打ったくせに、って思いましたけど(笑)」

 -あの球は何と呼べばいい?

 「縦のスライダーとか、スラーブとか、いろいろ呼んでいたけど、『パワーカーブ』に決めました。何となく、格好いい感じがするんで(笑)」

 -昨季途中に支配下登録されるまでは育成契約。右肩、右肘の故障もあった。

 「『やるだけやって駄目ならしょうがない』って考えていました。その分、ランニングやきついトレーニングでも一切手を抜かずにやってきました。トレーニングとかケアとか、いろいろ試せたことは良かった。僕は、自分でやってみないと納得できないタイプ。他人から『やるなよ』って言われることが自分に合っているかもしれないし」

 -その積み重ねが2勝に。ローテ定着にも前進した。

 「自分の中では全然安心していません。今、1軍に定着している投手はほとんど、ドラフト1位とか、上位の選手。僕は育成から上がったばかりで、立場が違うと思っています。でも、その“差”がモチベーションになっています。甲子園にも行っていない、大学時代にも注目されていない。『野球エリートたち、見てろよ』って思っています」

 ■後輩の田中といつか一緒にローテ入れれば幸せ

 -今後の目標は。

 「毎日をしっかり戦いながら、来年に向けて、いい部分も悪い部分も確認できたらというのがある。パワーカーブだけに頼るのではなく、フォークの精度も上げたいですね。あとは新人王を取りたい。開幕前から目標にしていました。今年しかチャンスはない。同じルーキーでは、(西武の)源田とか(オリックスの)黒木、(楽天の)森原の成績は気になりますよ」

 -大学の3学年後輩、田中が今年ホークス入り。右肩痛から再起を図っている。

 「あいつはローテに入るポテンシャルがあると思うし、それだけの評価をされていると思います。いつか一緒にローテに入っていられれば幸せです。そのためには、自分がもっと頑張らなくちゃいけませんね」

 ◆石川柊太(いしかわ・しゅうた)1991年12月27日生まれ。東京都出身。小2で軟式野球を始め、東京・総合工科高ではエースだった高3春と夏の都大会ベスト8。創価大4年夏の全日本大学選手権で2回戦に進出。育成1位で2014年にソフトバンク入団し、昨年7月に支配下登録された。アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の大ファン。185センチ、86キロ。右投げ右打ち。

=2017/06/13付 西日本スポーツ=

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