8回一挙4点 鷹逆転、ゲーム差も楽天超えた

西日本スポーツ

 0・5差の壁を越えると、マイナス0・5差だった。工藤ホークスが今季初の楽天戦同一カード勝ち越しを決めた。2点を追う8回に一挙4得点。首位楽天と0・5ゲーム差で臨んだ試合は5戦全敗だったが、6度目の挑戦でついに白星をつかんだ。3戦とも1点差の激闘を2勝1敗で終え貯金は今季最多の22。逆転勝ちをリーグ最多タイの18度として、4日にもリーグ順位も逆転して首位に立つ。

 ついに「壁」を突き破った。1点リードの最終回。2死三塁のピンチで、フルカウントからサファテの157キロ直球に岡島のバットが空を切った。ベンチの工藤監督は首脳陣とガッチリ握手。ただの1勝ではないことは、上気した指揮官の表情が物語る。これまで楽天に0・5ゲーム差まで迫った次戦は5戦全敗だったが、6度目で初勝利。勝率でわずかに下回り順位こそ2位だが、今季初めてゲーム差で楽天を超えた。

 「みんなが集中していい攻撃ができた。よかった。こういう、普段より緊張する厳しい試合を乗り切って勝っていくとチームの力もついてくる」

 試合後も指揮官の興奮が収まらないほど、鮮やかな逆転劇だった。2点を追う8回。1死から川崎が右翼線二塁打、今宮が四球でつなぐと、一、二塁で柳田が強烈な右前適時打を放ち1点差に迫った。なおも1死一、二塁で、楽天ベンチはたまらず7回まで3安打1失点と好投していた先発岸に代えて松井裕をマウンドへ。試合前までセーブ機会での失敗はなく防御率0・26を誇っていた守護神を、1日のホークス同様に8回1死で登板させる執念継投で対抗してきた。

 ■執念継投打ち破る

 だが「逆転のタカ」は、一度にらんだ獲物は離さない。デスパイネが放った三塁へのゴロをウィーラーがはじき(記録は失策)満塁に。続く松田が右翼前へポトリと落ちる同点打、さらに中村晃が中前へ勝ち越し2点打を放ち、一挙4得点で試合をひっくり返した。相手失策など運も味方につけたが「全力疾走が相手に重圧もかける。日ごろやっている、どんなアウトでも全力疾走する積み重ね」と、指揮官は普段からのナインの全力プレーがここぞで生きたことを強調した。

 楽天戦では今季初の同一カード勝ち越し。逆転劇の突破口を開いた川崎は「健太(今宮)もギータ(柳田)もつないでくれて素晴らしい攻撃ができた」と、チーム一丸でつかんだリーグ最多タイ、今季18度目の逆転勝利を少年のように喜んだ。指揮官は最後に「気にしないでしょ。いやいや、まだまだ。こういう戦いは続く。しんどい夏の戦いになるが、3連戦なら勝ち越していくだけ」と普段通りの慎重なコメントを残したが「0・5差の壁」を破った事実は重い。この1勝を必ず、V奪回に直結する1勝としていく。 (倉成孝史)

=2017/07/03付 西日本スポーツ=

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