小倉“安田魂”1勝 強い気持ちで中野4回0封 闘病でコーチ辞任後も月1指導

西日本スポーツ

■7回コールド 次戦は真颯館

 立ち上がりで少しばたついた。初回の先頭打者に中前打。続く打者のときに盗塁死で事なきを得た中野だったが、四球を与えた。「絶対に勝つという思いがあって、力んでしまった」。それでも後続を断ちこの回を無失点で切り抜けると、4回までゼロを並べ2番手河浦にバトンを渡した。

 北九州市立は昨夏の福岡大会3回戦で対戦した相手。2失点での完投勝利ながら8安打を浴びるなど、中野の中には勝ったにもかかわらず苦戦の記憶が残っていた。「ストレートが走っていたので中心に組み立てて投げた。しっかり腕を振って押していこう、と」。強い気持ちで、相手の打線も苦手意識も封じた。

 安田氏の思いも背負ってのマウンドだった。同校OBで、ヤクルトで通算93勝を挙げた安田氏は今年1月に同校コーチに就任したが、3月にがんが判明。志半ばでコーチを辞任した後も「元気が出る」と月1回のペースでグラウンドに足を運び指導してきた。8日も選手たちを鼓舞。「勝つ、打つ、抑えると断言するくらいの強い気持ちで臨もう」と激励し、大会初戦へと送り出した。

 初戦突破を果たした中野は「安田さんに言われたことが表現できた」とうなずいた。春夏通算21度の甲子園出場を誇り、1947、48年に夏連覇を達成した古豪も、甲子園出場は78年春、夏は56年が最後だ。次戦の相手は昨夏4回戦で敗れた真颯館。後輩たちの勇姿をスタンドから見守った安田氏は「頑張りに元気をもらえる。とにかく勝って甲子園に行ってほしい」と目を細めた。 (米村勇飛)

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