佐賀工5人抜き発進 テレビ出演で成長

西日本新聞

 観衆の視線は会場の端っこ、第2試合場に注がれていた。100キロ超級の佐賀県王者でタレントのはなわさんの長男、塙元輝(2年)が次鋒で控える佐賀工。「いつでもいけるように準備はできていた」という塙の出番はなく、先鋒古川啓人(3年)の5人抜きで初戦の2回戦を突破した。

 南筑の素根らスター候補がそろう今大会でも、ある意味、最も有名な選手たちだろう。民放の全国ネットのバラエティー番組で「塙家」に密着したドキュメンタリーを定期的に放送。今、その舞台の中心となっているのが佐賀工の柔道部だ。

 この日も塙だけではなく、藤井海斗主将(同)も写真撮影を求められた。「テレビがいい刺激になっている」と藤井はほほ笑むが決して浮かれていない。お茶の間に柔道がクローズアップされる貴重な機会。「普及に貢献させてもらいたい」。競技のイメージアップと選手の経験のために原田堅一監督は熟考の末にテレビ収録を受け入れた。

 昨年は全国中学校大会90キロ超級3位の実績を持つ1年生の塙を副将に4回戦まで進んだ。今年は「3年生がしっかりしてきた」(原田監督)と、中堅から大将の藤井まで3年生が占める。注目を浴び続けることで選手たちも精神的に成長した。塙も昨秋に負った左膝靱帯(じんたい)部分断裂の大けがから復調。「後ろに負担がかからないようにチームに貢献したい」と気を引き締めた。

 順調に勝ち進めば6回戦で今春の全国選手権覇者の桐蔭学園(神奈川)とぶつかる可能性がある。実力で注目を集めるだけの心技体は備わった。

=2017/07/23付 西日本新聞朝刊=

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