大牟田復活の32強 約20年休部 オール1年、男子から刺激

西日本新聞

 平成29(2017)年度金鷲旗高校柔道大会は第2日の22日、女子の1回戦から4回戦までと、男子の2回戦の一部までが行われた。女子では男子の強豪として知られる大牟田(福岡)が、全員1年生のチームながら4回戦まで勝ち進む健闘を見せた。女子はベスト16が出そろい、大会3連覇を狙う敬愛(同)、今春の全国選手権優勝の夙川学院(兵庫)、同準優勝の大成(愛知)、同ベスト4の南筑(福岡)などシード8校は全て5回戦に進出。男子では奈良県大会2位の添上に快勝した佐賀工などが3回戦へ駒を進めた。敬愛の西尾果連(2年)ら女子3人が10人抜きを達成。男子33人、女子22人が5人抜きを果たした。

 部員6人、オール1年生の快進撃だった。女子の大牟田は4回戦で広陵(広島)に敗れたが、堂々の32強入り。それでも主将で大将の山口葵良梨(きらり)=1年=は「悔しい。自分たちの練習が足りなかった」と唇をかんだ。

 3回戦の九州学院(熊本)戦では山口が2人を抜いて逆転した。63キロ級の選手ながら、最後は全九州大会78キロ級準優勝の酒井に大腰を決めて一本勝ち。「みんながつないでくれたので。勝ちたい気持ちが強く出た」。手応えがあった。だからこそ広陵の先鋒に5人抜きを許して敗れると、人目をはばからずに悔し涙を流した。

 強豪の男子と対照的に、女子は部員がおらず今春まで20年近く休部状態だった。同じ学校法人の大牟田中女子柔道部出身で昨年の全国中学校大会57キロ級8強の実績を持つ山口らが入学して復活。ただ総体予選を兼ねた福岡県大会で九州産業との初戦で敗れた。兼平武敏監督は「メンタル面が弱かった」と振り返る。

 悔しさを糧に6人は変わった。「自分に克(か)つ」を合言葉に、稽古では妥協する心を封じた。金鷲旗2週間前には3分の乱取りを10回行い、互いにハッパを掛けあった。

 音を上げる者はなく、同じ道場で練習する男子の存在も刺激に、闘う集団に変貌。兼平監督も「心のスタミナがついた」とたたえた。

 山口は昨年、男子が金鷲旗3位に輝いた姿を会場で見た。「私も先輩たちのような柔道を」。そう目を輝かせた1年後、同じ舞台で躍進を遂げた。今はもう憧れだけではない。「(男子部は)ライバルであり目標。もっと練習して先に日本一になりたい」と山口は高みを見据える。大牟田は男子だけではない。

=2017/07/23付 西日本新聞朝刊=

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