復興の力を剣に込め 朝倉、接戦制し初戦突破

西日本新聞

 玉竜旗高校剣道大会第2日の25日、九州豪雨の被災地から出場した朝倉(福岡)が「地元に明るいニュースを届けたい」と初戦に臨み、勝利をもぎ取った。大会前に被災住宅で泥をかき出すボランティアを務めた選手たち。3回戦進出を決め、「私たちにできることは一つでも多く勝つこと。被災した方々を元気づけたい」と意気込む。

 初戦(2回戦)の相手は勝ち上がってきた加古川北(兵庫)。先鋒(せんぽう)の福田成美主将(3年)、次鋒の月俣真梨選手(2年)は引き分け。中堅同士の対戦で田中亜音選手(3年)が勝ち、相手副将と引き分けに持ち込む粘りを見せた。副将の中垣京子選手(同)が小手2本で相手大将を破った。

 「高さ80センチまで浸水した跡や20センチほどたまった泥。被害の大きさを感じた」。被災から2週間後の19日、大将の吉田有希(同)、田中、中垣の3選手は志願して、床上浸水した朝倉市内の住宅の泥を片付けるボランティア活動に参加。変わり果てた風景に言葉を失った。体操服を泥だらけにして学校に戻り、被災者の話も含めて仲間に伝えた。

 「私たちに今、できることは玉竜旗で勝つこと。明るいニュースを被災した人たちに届けよう」。3年生にとっては最後の大会に、新たな決意が加わった。

 そして本番。緊張で体が動かず、切り込み隊長としての期待に応えられなかった福田主将は、ずっと手を合わせて勝利を祈り、試合後は一人、涙した。

 「みんなが助けてくれた。きょうの勝因はチームワークの良さ。朝倉市も、みんなが助け合って、必ず復興できる」-。仲間に囲まれ、笑顔になった。

=2017/07/26付 西日本新聞朝刊=

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