中村学園女子 自在の剣 大会通し「座り大将」

西日本新聞

 大会を通じて大将に一度も出番を回さない。抜き勝負の玉竜旗で選手層の厚さ、強さを象徴する座り大将での優勝は女子では19年ぶり。中村学園女子が2年連続の大旗を手にした。「強い大将が後ろに控えているから安心して思い切りいける」。決勝で相手大将を破ったヒロインの山崎が口にしたのは2年生大将への絶大な信頼だった。

 大将の妹尾舞香が全九州大会個人戦女王の剣を振るうことはなかったが、全員で戦って立った頂点であることは間違いない。「(妹尾の存在で)安心して戦えた。見えない力が働いている」。岩城規彦監督が実感を込めた。山崎は筑紫台の大将小川梨々香(3年)に宮崎市の大淀中3年時には全国中学校大会個人戦決勝で敗れ、今年の福岡県大会個人戦でも敗れて全国総体個人出場の道を阻まれた。そんな天敵に延長2回の末に引き胴を鮮やかに決めた。

 次鋒同士の戦いで2本勝ちして流れをつくった大津ももか(3年)も「妹尾は勝負強い。出たらきっと勝ってくれる」と認める。そんな信頼感をつくりあげているのは妥協なき、激しい稽古だ。毎日、レギュラーを争い、本気でぶつかりあうからこそ、後輩でも力を素直に認められる。

 1年生の大嶋友莉亜は初戦の2回戦と3回戦で計5勝を挙げる活躍を見せながら5回戦で3年生の椎井えりかに先鋒を譲った。「悔しさもあったけど、3年生が絶対に勝つと信じていました」。当然、後輩から先輩への信頼感も絶大だ。

 筑紫台と玉竜旗の決勝で戦うのは2年連続4度目。春の全国選抜でも決勝で破った同県のライバルに昨年に続いて完勝し、チーム初の「高校3冠」に弾みをつけた。「出番がなかったので、全国総体と来年の玉竜旗に向けて、しっかり自分が活躍して勝っていきたい」と妹尾が誓った。この6年で4度の優勝。「強さ」という伝統は脈々と受け継がれる。

=2017/07/27付 西日本新聞朝刊=

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