ホークス中村晃、神返球 1点差の9回1死二塁、本塁へレーザービーム

西日本スポーツ

 薄氷を踏む1点差勝利を中村晃が演出した。バットではない。肩でサファテを強力にアシストした。9回1死二塁、同点を防ぐ決死のバックホーム。「なんとかアウトにできて良かった」。勝敗を分けたビッグプレーを振り返った。

 誰もが目を覆いたくなる場面だった。中島の打球はダイビングした今宮の後方に弾んだ。二走の安達が一気に三塁ベースを蹴った。「案外(打球が)飛んできた。スタートは遅れたけど、勝負にいっているので、高さは気を付けず、キャッチャーの取りやすいところに無心で投げた」。ノーバウンドで高谷のミットに収まり、間一髪タッチアウト。「考える暇がなかったのが良かったのかも」と無駄のない動きで刺した。

 バットマンのイメージが強いが、年々守備への意識は高まっている。昨オフはゴールデングラブ賞への意欲も口にするほどで、試合前は打球捕の練習に時間を割く。「打球じゃないと分からないので」。その努力は確実に身を結んでいる。村松外野守備走塁コーチは「一塁守備の機会も減らしている。派手さはないけど、堅実なプレーをしてくれる。球際にも強い」と高く評価する。

 自信とともに以前の「(自分のところに)ボールが飛んでくるな」との弱気な考えは変わった。「投手は一生懸命投げている。一生懸命投げて打たれたボールを少しでも多く捕ってあげたい」。その姿勢が勝負どころでの神返球にもつながった。工藤監督も「素晴らしかった。あのプレーが勝ちにつながった。落ち着いてしっかり投げられるところが彼のすごいところ」と最大級の賛辞を贈った。

 それでも、お立ち台の松田もたたえた「守のヒーロー」は、笑顔満開とはいかない。バットでは3打数無安打。「デニス(サファテ)が毎日のように投げていて申し訳ない。本当はもっと打って、点差がついた状況にしたい」。勝利の立役者はどこまでも謙虚だった。 (小畑大悟)

=2017/08/17付 西日本スポーツ=

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ