ホークス上林 大谷“サヨナラ弾” 「メジャー行く前に対戦できてよかった」

西日本スポーツ

 工藤ホークスが誇る新鋭が二刀流右腕に“サヨナラ弾”を贈った。日本ハムとの今季最終戦で完敗し、福岡移転後の球団新記録となる91勝目はお預け。残り9試合でプロ野球初となる100勝も消滅したが、上林誠知外野手(22)が存在感を示した。初対戦で、今オフにも米メジャー移籍の可能性のある大谷から4回の2打席目に13号ソロ。柳田の離脱でCSへの不安が漂う中、チームに快音で希望をもたらした。

 大谷の155キロを粉砕した。2打席目の4回1死、すべて直球勝負の5球目。「藤本打撃コーチに相手の力を利用しろと言われて、振るのではなく(バットを)コンパクトに出した」。力負けするどころか、ボールにはさらにエネルギーが加えられ、ライナーで右翼席中段へ飛び込んだ。「(打った)感覚はなかったです。久々に飛んでいった」。8月26日ロッテ戦以来、約1カ月ぶりの13号ソロ。バットの真芯で捉えた打撃特有の快感を得ていた。

 バックネット裏にはメジャー球団のスカウトが集結していた。当然、最大の目当ては今オフにも海を渡る大谷だ。「メジャーに行く前に対戦できてよかった」。対戦を心待ちにしていた上林は、無邪気に語った。3打席目は一転、3球変化球を続けられ、空振り三振。ただ、初対戦で剛速球を打ち砕いた22歳も、スカウト陣に記憶されたに違いない。

 球威に負けない上林のスイングは、バットが立った状態でインパクトできることが特長だ。侍ジャパン稲葉監督の現役時代をほうふつさせる。その稲葉氏がこの日、解説のため、札幌ドームを訪れていた。打撃練習中に、上林はアドバイスを受けた。「体が『く』の字になっているって言われました。バットの出方が悪くなると」。構えたときに上半身が投手方向へ曲がっていることで、スイングする際、反動で左肩が下り、バットの軌道が遠回りする悪循環に陥っていることを指摘されたという。助言を意識し、目の前で結果を出した。

 11月に24歳以下、もしくは入団3年目以内のメンバーを中心に戦う「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」が、稲葉ジャパンの船出になる。念願の代表入りへのアピールには、これ以上ないアーチだった。 (鎌田真一郎)

=2017/09/22付 西日本スポーツ=

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