ホークス岩崎 最優秀中継ぎ確定

西日本スポーツ

 高ぶった気持ちを静めつつ、岩崎はいつも通りに自分の仕事を果たした。1-0だったスコアが、7回の表裏で1-3→4-3と目まぐるしく動いた直後の8回のマウンド。代打聖沢をフォークで遊ゴロに打ち取ると、低めに集める投球で後続も断った。注文通りにサファテに橋渡しして、今季91勝目に貢献した。

 記録に残る試合だ。シーズン71登板は2010年の摂津に並ぶ球団最多。お立ち台では「開幕前は、まさか自分がこんなに投げるとは思っていなかった」と心から喜んだ。さらに、勝った場面での登板ながら11年に並ぶ自己最多の6勝目もゲット。46ホールドポイントは14年五十嵐を上回る球団新記録だ。「野球選手として何かタイトルがほしかった」。他の投手が上回る可能性がなくなり、自身初タイトルとなる最優秀中継ぎ投手も確定した。

 「(登板数の)前の(球団)記録を持っていた摂津さんが投げる試合で並べたことがうれしい」。チームが7回に逆転された後、すでに降板していた摂津とベンチ裏で鉢合わせし「摂津さんが投げる日に並びたかった」と話していた。この時点では登板機会がないと思われたが、直後に打線が再逆転。「何かあるんでしょうか」と運命的ともいえる縁に目を細めた。

 春は「人より多めに」走り筋力を強化した。疲労の蓄積とともに体重は徐々に減少。夏の盛りにトレーニング量を一気に落とし、体調管理に専念した。チームのトレーナー陣からのケアはもちろん、個人契約する尾関幸一郎トレーナーとは摂取するサプリメントについて相談した。周囲の支えがあってこその記録となった。

 プロ4年目の初勝利時には「いずれはホークスのエースと呼ばれるように頑張ります」と宣言したが、10年目の今季は初の先発登板ゼロでセットアッパーに専念した。先発への未練はない。「自分のポジション、役割を見つけられたと思う。中継ぎ一本でやりたい」と言い切る。工藤監督に「岩崎君の存在はチームに欠かせない」と言わしめた右腕は、あと1試合に投げれば球団新記録を樹立する。 (谷光太郎)

 ◆白星はなぜ岩崎? ソフトバンクは逆転した後の8回に登板した岩崎が勝ち投手になった。公認野球規則9・17(c)の細則では「救援投手の任務中に自チームがリードを奪い、しかもそのリードが最後まで保たれた場合は、その救援投手に勝を与える」とした上で「ただし、その救援投手が、投球回数1回未満(1/3回、2/3回)で、前任投手の残した走者を含む得点を2点以上許した場合には、原則的に後続投手に勝を与える」と続く。7回途中、1-0でマウンドに上がり3ランを浴びた嘉弥真は1/3回で1失点。逆転したのはその直後で、嘉弥真が1回を投げきっていれば勝利投手だった。

 ◆嘉弥真(1-0の7回2死一、二塁、茂木に逆転3ランを浴びる)「最悪でした。初球で打たれた。摂津さんがいい投球をしていて、僕の1球で負けをつけてしまうところだった。シュートをもっと使っていけるようにしないと」

=2017/09/25付 西日本スポーツ=

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