ホークスのプレーオフ・CS〈3〉呪いは続く…「下克上」引き立て役の不名誉

西日本スポーツ

 【ソフトバンクのプレーオフ・CS〈3〉】

 プレーオフから改称し、セ・パ両リーグでクライマックスシリーズ(CS)が始まった2007年。ソフトバンクは3位に終わり、ロッテとのCS第1ステージで散る。このCS1年目は優勝チームのアドバンテージなしで行われたが、セのCS第2ステージでは、優勝した巨人が2位中日に3連敗で敗退する事態が起きた。これを機に、オフに優勝チームの1勝アドバンテージが確立され、現在へ至る基本型ができる。

 もっとも王監督ラストイヤーの08年、野球の神様が用意した最後の舞台はCSではなく、野村監督率いる楽天との“最下位決定戦”だった。秋山監督が就任した09年は3位とAクラスへ返り咲くも、CS第1ステージで、初のCS進出に沸く2位楽天の打戦が爆発。杉内、ホールトンが打ち砕かれ、野村監督ラストイヤーの引き立て役に回った。

 ダイエー時代04年のプレーオフからことごとく敗退を続けるソフトバンクにとって、本当の意味でのリベンジの機会は10年にやってきた。ソフトバンクとなって初優勝。レギュラーシーズン勝率1位が、そのままリーグ優勝と認められるようになって4年目のことだった。勝率1位チームとして臨む短期決戦は05年以来、5年ぶり。1勝のアドバンテージを手に戦うのは、初めてだった。

 ファイナル(前年まで第2)ステージ第1戦の相手先発は、レギュラーシーズン5度の対戦で4敗を食らわせた成瀬。ファースト(前年まで第1)ステージから中4日での先発だったが、待っていたのは思いがけない大苦戦だった。

       ◇       ◇

 5回に1点を返した川崎の左前適時打を最後に、一人の走者も出せず完投勝利を献上。アドバンテージが消えた。たちまち不穏な空気が漂ったが、第2戦で和田が懸命にかき消す。2回の金泰均の三振から打者23人を連続で打ち取り、被安打2の完投。第3戦もホールトンから森福、摂津、馬原とつないで、初回の相手暴投の間の1点を守りきる。7年ぶりの日本シリーズへ、あと1勝とした。

 第4戦は小刻みに点を奪われ、9回の反撃も遅きに失した。続く第5戦で、秋山監督は勝負手を打つ。先発の大隣を無失点のまま降板させ、1-0の6回にファルケンボーグを投入。通常の8回からセットアッパーの登板順を繰り上げた。1イニング目は三者凡退と奏功したが、2イニング目の7回に井口、サブローの連続二塁打で追いつかれ降板。頼みの摂津、森福も失点を重ねての逆転負けで、逆王手をかけられる。

 第6戦は杉内、成瀬ともに第1戦から中4日での投げ合いとなった。0-0の5回に杉内が四死球絡みで崩れ、一挙4失点で降板。秋山監督は第2戦から中3日で和田を中継ぎ登板させる執念を見せたが、8回のファルケンボーグが第5戦で気落ちしたか、大松に2ランを浴び万事休す。打線も成瀬攻略の糸口をつかめないまま、無四球完封を許した。プレーオフから数えて計6度目の挑戦も、跳ね返された。

 敗因は6試合計わずか9得点の貧打に尽きた。チーム打率.169は当時、パ・リーグのプレーオフ、CSで歴代ワースト記録。1勝アドバンテージがありながら敗退するのが初めてなら、レギュラーシーズン3位のチームが日本シリーズ進出するのも初めてだった。ついには中日との日本シリーズも制したロッテの「下克上」の引き立て役に回った格好。ダイエー時代の03年に阪神との日本シリーズを制してから、実に7年の歳月が経過していた。(つづく)

=2017/10/11 西日本スポーツ=

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