ソフトB1位は清宮 王会長育てたい 超異例の前日公表
「世界の王」が育てる!! 福岡ソフトバンクの王貞治球団会長(77)が、26日のドラフト会議で高校通算111本塁打の早実高・清宮幸太郎内野手(3年)を1位指名することを公表した。25日に東京都内で行われた編成会議後に明言したもの。球団は例年1位指名を明らかにしておらず、事前公表は極めて異例だ。複数球団の競合は必至だが、高校の先輩であり怪物スラッガーの憧れの存在でもある王会長が熱烈なラブコール。後は過去2年連続で交渉権獲得のくじを引き当てている工藤公康監督(54)の“強運”にかける。
運命の日を前に「赤い糸」を信じて疑わない。1位指名選手の最終確認などのため、都内のホテルで行われた編成会議に出席した王会長が、わずか約30分で部屋を出てきた。足取りは軽く、表情は明るい。「もうね、決まっている、予定通りっていう感じかな」。よどみない口調。報道陣からの「1位指名は清宮か」との問いに「はい。はい」と、力強くうなずいた。
清宮が早実高を通じて「人生で、最初で最後の日なので明日という日を心待ちにしています」とのコメントを発表したこの日、ホークスが異例の前日公表に踏み切った。ドラフト当日までは1位指名を公表しないスタイル。5球団が1位で競合した田中正義を引き当てた昨年も、当日の会議直前まで競合のリスクを回避できそうな他投手の指名と意見が分かれて熟考を重ねた。「清宮ドラフト」とも呼ばれる今回は、1989年の野茂英雄、90年の小池秀郎の最多8球団の競合に迫る可能性もある。それでも王会長が動じることはない。他球団の動向にまったく左右されることなく、当初の方針を貫く構えだ。
自らの「後継者」として世界レベルのスラッガーに育ってほしいとの熱い思いが根底にはある。9月のプロ志望表明会見で清宮は「王さんのような人間、野球人になりたい」と、通算868本塁打を目標に掲げた。すると王会長はすぐさま「欲しいよね」とラブコール。1位指名を公表したこの日はあらためて「やっぱり魅力がありますよ、プロ野球(選手)としてね。順調に育ってほしいし、育てたい」と言い切った。
王会長の夢はふくらむ一方だ。「超特大のホームランをね、見たいよね。ファンの人も見たいだろうしね。柳田と競い合ってさ」。自らの手で“怪物”を引き当てればこれ以上のドラマはない。ただ、そこは勝負師としての“一面”をのぞかせた。「彼(工藤監督)の強運にね。やっぱり実績がものを言うからな。それが順当な流れだから」。王会長から熱い思いを託された工藤監督が、その右手で「運命の赤い糸」をつなげる。 (倉成孝史)
=2017/10/26付 西日本スポーツ=




















