ソフトB1位吉住、清宮に直球勝負 長谷川勇と同郷「早くお会いしたい」

西日本スポーツ

■支配下5人育成6人

 ソフトバンクはバランス重視で支配下5、育成6の計11選手を指名した。外れ外れ外れながら1位ではひそかにマークを続けていた山形・鶴岡東高、吉住晴斗投手の交渉権を獲得。現在のチームにはいない下手投げの専大・高橋礼投手を2位で指名した。3位で神奈川・横浜高のスラッガー増田珠外野手、4位で国士舘大・椎野新投手、5位で今夏の甲子園で増田とも対戦した熊本・秀岳館高の田浦文丸投手を指名した。

■中学3年で投手転向

 運命の赤い糸で結ばれていたのだろう。ドラフト会議が始まって40分以上が経過し、ホークス以外の11球団の1位が決まった。吉住は学校3階の会議室に設けられた会見場でテレビ中継を見ていた。「誰になるんだろう…」。そこで自分の名前が呼ばれ、一瞬、固まった。「下位でも指名されればと思っていた。それが1位なんて…」。冷静になり、喜びが湧いてきた。

 「清宮ドラフト」とも呼ばれた今年。高校通算111本塁打のスラッガーを吉住も追い掛けてきた。「自分たちの世代を代表するバッター。映像を見ていたけど、全てにおいてずばぬけているんじゃないか」と話すが、負けたくない思いは当然ある。「別の球団になってよかった。戦いたいし、投げるなら抑えたい」と闘争心を隠さなかった。

 中学時代から全国区の清宮と対照的に、ゆっくりと芽を伸ばしてきた。中学までは軟式野球で外野手の期間が長かった。投手転向は3年時。地元強豪校の門をたたいたが、硬式球での本格的な投球練習は1年秋からだった。「(体が)細い細いと言われてきて。最初は体づくりに専念した」

 入学時の体重は67キロ。筋力トレーニングの成果で現在は85キロまで増えた。入学当時に130キロ程度だった球速も段階的に増し、今年春151キロを計測。今夏の山形大会は実力が発揮できず3回戦で敗退し、全国大会は2年夏の一度きりだったが、ホークスのスカウト陣は逃すことなくきっちりマーク。映像をチェックした工藤監督の評価も高く12人目の1位になった。

■憧れは阪神の球児

 「ずっと意識してストレートを磨いてきた。これからも磨いていきたい」。憧れは阪神・藤川の“火の玉ストレート”。映像を研究し、グラブの使い方からヒントを得てきた。チームメートになる千賀のフォークや武田のカーブもまねたことがある。「良い投手の方々と練習できるので、教わることができたら」と目を輝かせた。

 ホークスは2011年指名の武田から1位は7年連続で投手となった。「ずっと強いチームのイメージ。毎年、世代を代表する投手が入っている。その中で勝てる投手になっていきたい」。ホークスでは初の2000年代生まれが新時代を切り開く。 (谷光太郎)

 ◆吉住略歴&アラカルト(よしずみ・はると)2000年3月12日生まれ。山形県鶴岡市出身。朝暘第五小3年時に「大宝寺スターファイブ」で野球を始め、鶴岡第二中では軟式野球部に所属した。185センチ、85キロ、右投げ右打ち。

 ▽俊足 50メートル走6秒0。

 ▽趣味 バスケットボール。2年上の姉桃花さんがやっており、一緒に遊ぶようになった。

 ▽好きな食べ物 焼き肉。特にタン。「豚骨ラーメンも大好きです」

 ▽同郷 選手会長の長谷川勇も鶴岡市出身。「地元が同じ方。早くお会いしてみたい」


■運動センス抜群 佐藤監督が活躍期待

 鶴岡東の佐藤俊監督は吉住の高評価に驚きを隠せなかった。同校で20年以上の指導歴があるが、高卒でのプロ入りは初めて。「他の種目なら東京五輪が狙えたんじゃないか、と思うくらいの運動センス。走る姿がきれい」という。「いろんな球種を投げられるけど、変化球の軸が見つからないままだった。プロで磨いてほしい」と期待した。

■両親もビックリ

 1位指名された吉住の両親も驚きながら喜びに包まれた。父英則さん(44)の山形県鶴岡市内の実家に親戚十数人が集まり、テレビ中継で吉報を確認。英則さんは「この評価に恥じないプレーを」と期待し、母真由美さん(46)も「お世話になった方々に少しは恩返しできる。末永くプレーしてもっと恩返ししてほしい」とエールを送った。


 小川編成・育成部長兼スカウト室長「清宮君を外した以外は、ほぼ、予定通り。高得点。(1位指名の)吉住は球も速いし、バネもあって、潜在能力が素晴らしい。(育成を含め)11人中7人が投手となったが、本格派に右のアンダースロー、左のサイドハンドとバランスを考えてタイプの違う投手を指名できた。(3位指名の)増田はセカンド、サードと内野をやってもらう。選手としてもそうだが、人間性も素晴らしいと聞いている」

=2017/10/27付 西日本スポーツ=

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