ソフトB千賀 日本S初星 育成出身初!!シリーズ初戦先発

西日本スポーツ

試合後、ファンの声援に応える千賀(右から2人目) 拡大

試合後、ファンの声援に応える千賀(右から2人目)

 緊張感をたっぷり味わいながら、先発の役割を果たした。2年前に救援で経験した日本シリーズで初先発。育成ドラフト出身で史上初の日本シリーズ開幕投手という大役にも、千賀は自分を見失わず、ポストシーズン自身初勝利を手にした。「短期決戦だから個人に勝ちが付いても、何とも思わない。とにかくチームが勝つために投げる。それができてよかった」

 最速152キロの真っすぐは走っていたものの、“お化けフォーク”やスライダーの制球はいまひとつ。それでも意識して低めに集めた。「あまり良くない割には試合を壊さずに投げられた。ホッとしています」と胸をなで下ろした。7回を被安打4、1失点。クリーンアップに快音は許さず、6月4日の交流戦で8回途中5失点と苦しめられたDeNAにやり返した。

 千賀にとって仲間の思いを背負ったマウンドだった。ポストシーズン前、戦力外通告を受けた同期入団の星野、坂田の2投手を福岡市内の飲食店に招いて慰労会を開いた。育成4位の千賀に対し、2人は支配下で入団。その場で「俺たちの思いは託したぞ」と背中を押された。「一緒に頑張っていた仲間。負けたくない気持ちでやっていたから、やっぱり寂しい」と胸を熱くした。

 やはり同期で育成6位入団の甲斐とのバッテリー。2四球で招いた初回2死一、二塁のピンチでは、セ首位打者の宮崎を三ゴロに打ち取った。失点は3点リードの5回に内野ゴロの間に1点を返されただけ。大量援護を追い風にした。

 7回途中2失点ながら敗戦投手になった楽天とのCSファイナルS第2戦から中8日で迎えた大一番。工藤監督はCSファイナルS第1戦で登板した東浜を引き合いに「1戦目は何が何でも取りたかった。東浜君がダメというわけではない。より強い球を投げるピッチャーの方が打ちあぐねるんじゃないかと予想した」と説明した。その思惑通りの結果。「今日はとても本当に大きな声援をありがとうございました。この声援の中で投げるのはとても幸せ」。WBCから始まった長い1年の集大成だった。 (谷光太郎)

=2017/10/29付 西日本スポーツ=

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