ソフトB川島、主役奪ったサヨナラ打 初めてバット変えたプロ12年目 

西日本スポーツ

延長11回2死一、二塁、サヨナラ打を放つ川島 拡大

延長11回2死一、二塁、サヨナラ打を放つ川島

 時計の針は午後11時に迫っていた。伏兵の一振りが歓喜のフィナーレを見事に飾った。二走中村晃が日本一のホームベースに頭から突っ込むと、二塁ベース付近で川島はヘルメットを天高く投げ捨てた。1988年西武以来、史上4度目のサヨナラ日本一の瞬間だ。

 「チーム全体で一つになっていた。チームがみんなで戦った。ヒーローは僕じゃない。僕らがチャンピオンになるべきと思っていた。本当にこのチームで良かったな」

 死力を尽くした同点の延長11回2死一、二塁。4タコ3三振で5度目の打席が巡ってきた。ボール2球のあと、見逃しとファウルで追い込まれた。「反対方向に打てば、バットに当てればことを起こせると思った」。三上の5球目、外角149キロ直球に食らいついた。逆方向に放たれた当たりは、一、二塁間を破った。右翼梶谷のバックホームが本塁手前で大きく跳ねると、勝負あった。

 究極のユーティリティープレーヤーは短期決戦でも重宝された。CS2戦では慣れない右翼で先発出場。初回にいきなり右前で弾んだ打球にバウンドを合わせ損ねて頭を越された(記録は安打と失策)。失点につながる痛いミスとなった。引きずることなく、日本シリーズでは先発、代打、代走と全試合に出場した。そして最後に大仕事をした。

 プロ12年目、3球団を渡り歩き、生きる道を探し続ける。今季は「左キラー」として起用され、全て左投手から5本塁打を放った。12年目で初めてバットの形を変えた。グリップを細くして、先っぽに重心を置いた。「プロに入って初めてですね」。8月にはこのバットを使った中村晃が調子を上げたこともあった。新たな“相棒”が、日本一に輝く値千金の一打を生んだ。 (小畑大悟)

=2017/11/05付 西日本スポーツ=

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