ドラフト号泣の西武育成1位・高木渉 故郷は豪雨被害…いつか錦を飾る日まで

西日本スポーツ

 育成の星になる! 10月26日のドラフト会議で西武から育成1位指名を受けた福岡・真颯館高の高木渉(17)がプロでの飛躍を誓う。高校通算27本塁打の打撃センスを買われ、外野手としてプロの世界に挑戦。指名された時に母との電話で涙を流した。育成からのスタートとなるが、走攻守の三拍子がそろった打者として、支配下登録とヤフオクドームへの「凱旋(がいせん)」を目指す。

 「おめでとう」。電話口で泣いている母の声を聞いて涙が止まらなくなった。26日のドラフト会議で西武の育成1位指名の知らせが届いたのは午後7時45分。日はとっぷり暮れ、空気は冷たくなっていた。「絶対指名されると思っていた。でも長かった。お母さんの声を聞いたら安心して…」。高3の秋。生涯忘れられない一日となった。

■メンタルの強さも武器

 育成での指名にも「プロの世界にいけたのがうれしい」と素直に喜ぶ。天性の打撃センスと俊足が売り。「秋山(翔吾)さんか森(友哉)さんか。どちらを目指すかは、入団してから」と話す。安定して安打を放つ秋山タイプか、パンチ力で長打を狙う森タイプか…。「とにかく支配下を目指して練習するしかない。プレッシャーがかかる状況は好き。プレッシャーがないと野球は面白くない」と言い切るメンタルの強さも武器だ。

 「コツコツが勝つこつ」。昨年、野球部の先輩が言っていた言葉が胸に深く刻まれている。今回西武に2位で指名された同じ外野手の西川愛也(埼玉・花咲徳栄高)は3度の甲子園出場を果たし最後の夏に優勝した「エリート」。甲子園出場経験もなく育成からスタートする高木は、支配下登録というハードルをクリアした上で、同学年のライバルを含め、競争相手に勝たなくてはならない。末次秀樹監督は「プロの世界は本当に認められたら試合で使われる。プロでどん底を見るかもしれないが、そこからはい上がれるか」と厳しい言葉でエールを送った。

 7月の水害で大きな被害を受けた福岡県朝倉市出身。故郷の人に喜んでもらうためにも「育成の星」となり、いつかヤフオクドームへ凱旋する日を夢見る。「チャンスをつかんで1軍で活躍できる選手になりたい」。強い誓いを胸にプロの世界へ飛び込む。 (前田泰子)

 ◆高木渉(たかぎ・わたる)1999年12月6日生まれ。福岡県朝倉市出身。福田小3年時にソフトボールを始め、南陵中では硬式のフレッシュリーグ「球道ベースボールクラブ」でエース。真颯館高では1年春からベンチ入りし、背番号1で臨んだ2年夏は4番投手で福岡大会4強。今夏は4番左翼で出場し、福岡大会4回戦で京都高に敗退。高校通算27本塁打。好きな選手は大谷翔平(日本ハム)。180センチ、77キロ。右投げ左打ち。


 西武の鈴木葉留彦球団本部長(高木について)「基本的には野手でと考えている。三拍子そろっており、元ホークスの柴原(洋氏、本紙評論家)に似たタイプ。右肩を痛めていたこともあり、じっくり育ってくれればとの判断で育成として獲得した。2位で獲得した花咲徳栄高の西川は甲子園での経験もあるが、高木はまだ経験が浅い。今後の成長に期待したい。チーム内で競い合ってもらいたい」

=2017/11/07付 西日本スポーツ=

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