V・ファーレン長崎 クラブ体力強化へ集客増急務 記者の目

西日本スポーツ

 限られた予算でJ1初昇格を果たした長崎の奮闘は、大きな称賛を浴びていい。その一方で、経営危機を乗り越えた感動のストーリーは危うさもはらむ。2013年の大分、16年の福岡も同様だったが、ともにJ1最下位。1年で降格した。

 Jリーグ関係者によると、選手は経営難を経験したクラブへの加入に難色を示す傾向があるという。過去の反省から、クラブも身の丈にあった経営を求められ、大胆な戦力補強ができずにJ1で低迷することも多い。

 「身の丈」を伸ばすには収入増が必要だが、長崎は観客動員の面で不安を残す。今季の平均入場者数はJ2でも中位の5941人。ここ10年のJ1昇格クラブの昇格年の動員数ではワースト2だ。1万人を超えたのは今節と第38節の名古屋戦の2試合のみだった。

 長崎の2016年度決算のチーム人件費は約3億2200万円。同年度のJ1平均の15億7500万円とは大きな差がある。1年でこの差を埋めることは困難で、現有戦力の底上げが来季の鍵となるだろう。

 現場は持ち前のハードワークを進化させ、クラブは集客にさらに工夫をこらすことが求められる。いかにサポーターにスタジアムへ足を運んでもらい、入場料などの収入増につなげるか。クラブとして大きな飛躍を遂げるには、来季が正念場になる。 (向吉三郎)

=2017/11/12付 西日本スポーツ=

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