ソフトBサファテ、NPBアワードのためだけに弾丸来日 驚くべき強行ツアーの日程

西日本スポーツ

 福岡ソフトバンクのデニス・サファテ投手(36)が20日、東京都内で開かれたNPBアワーズに“緊急登板”し、パ・リーグの最優秀選手(MVP)に輝き、表彰を受けた。外国人投手の受賞は、1991年の郭泰源(西武)以来で、日本シリーズとのダブル受賞は64年のスタンカ(南海)までさかのぼる。さらに正力松太郎賞を加えた“3冠”は2000年の松井秀喜(巨人)以来となる異例ずくめのMVP。表彰式出席のため、米国から0泊2日の強行軍で駆けつけた。東浜巨投手(27)が、西武の菊池雄星投手(26)と最多勝を分け合うなど日本一奪還を果たしたホークス勢が、晴れの舞台を席巻した。

■「60S挑戦したい」

 誰もが疑う余地はない。パ・リーグのMVPはもちろんこの男だ。グレーのスーツにピンクのネクタイを締めたサファテが、レッドカーペットを歩いて壇上に上がった。「とても光栄です。人生の中でも忘れられない年になったのは間違いない」。2番手の柳田にダブルスコアをつける文句なしの選出だった。

 2017年の日本球界を代表する選手が出席する「NPBアワーズ」もサファテの独壇場と化した。個人タイトルの最多セーブ賞に続き、プロ野球記録のシーズン54セーブをたたえ、コミッショナー特別表彰を受けた。さらに外国人選手としては初めての正力松太郎賞。大トリ4度目の登壇でMVPを受賞した。

 表彰式だけのために0泊2日の強行軍で緊急来日した。日本時間の19日にアリゾナを飛び立ち、この日の午前6時ごろ羽田空港に降り立った。都内のホテルに入り、何とジムでウエートトレーニング。式典を終えると、深夜の便で再び母国へ旅立った。「この2日間は地上より飛行機にいる時間の方が長いよ」。計33時間の移動で日本滞在は17時間だった。

 そこまでして表彰式に駆けつけたのは日本球界への感謝からだった。「ホークスのためだけにプレーしているわけではなく、NPBがないと野球はやっていられない。ワイフも一緒に連れてきたかったけどね」。キングの中のキングとなったタカの守護神は超強行日程での主役を務めた。

 「クローザーで(MVPを)取れるのは想像していなかったのでうれしい。投手で取るには、よほどすごい成績を残さないと難しい」。最強守護神はいくつもの歴史も塗り替えた。抑え投手としては1998年の「ハマの大魔神」こと佐々木主浩(横浜)以来19年ぶり。外国人投手のダブル受賞はスタンカ以来、53年ぶりだ。日本シリーズMVPと正力松太郎賞を加えた“トリプル受賞”は松井以来、17年ぶり快挙となった。

 日本シリーズ第6戦では自己最長3イニングの熱投で日本一を呼び込んだ。母国では既に来季への準備を始めている。「翌日に帰って4、5日はパンパンに(体が)張っていたけどね。何日か前から体を動かしているし、徐々に来年に向けて上げていく」。来日7年間で通算229セーブと名球会入りまで残り21セーブに迫る。「60セーブも機会があれば挑戦したいね」。今年の「パ・リーグの顔」に輝いた最強助っ人が、胸を張って家族の待つ米国に飛び立った。 (小畑大悟)

■「本当はワイフがMVP」 サファテ一問一答

 -MVPを誰に伝えたいか。

 「家族。特にワイフに伝えたい。子どもが3人いる中で、野球に集中できる環境をつくってくれている。ワイフや子どもたちのサポートなしではあり得なかった。本当はワイフがMVPじゃないか」

 -チームメートも祝福していた。

 「チームメートから信頼してもらっているのが自信にもつながる。いいときも悪いときも信頼が揺らいでいないのが力になっている」

 -日本野球に対して。

 「来日1年目は、1年やったら米国に帰るかもしれないと思っていた。今は第2の故郷と言える。練習量や時間の使い方は驚くことばかりだったけど、それが自分にも身についた。今の自分があるのは日本の野球のおかげ」

 -来季の目標。

 「個人的には250セーブを達成したい。1年間けがをしないこと。岩瀬さんの記録(通算404セーブ)は抜けないけど、少しでも近づけたらいい」

=2017/11/21付 西日本スポーツ=

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