アビスパ福岡きょう昇格PO準決勝 東京V10年ぶりJ1復帰の夢打ち砕く 井原アビ堅守で古豪封じ

西日本スポーツ

円の中心で選手に指示を出すJ2福岡の井原監督(右) 拡大

円の中心で選手に指示を出すJ2福岡の井原監督(右)

きょうの東京V戦の鍵を握るサイドバックの亀川 きょうの東京V戦の鍵を握るサイドバックの駒野

 J2アビスパ福岡の井原正巳監督(50)が、J1昇格プレーオフ(PO)準決勝突破の鍵に「組織的守備」を挙げた。26日に熊本市のえがお健康スタジアムでリーグ戦5位の東京Vと対戦。井原監督にとって、横浜Mなどでの現役時代に最大のライバルだった古豪は10年ぶりのJ1復帰を狙うが、4位に入ったリーグ戦で最少タイの36失点だった堅守で封じ込む。

■今季2戦“完封”

 1990年代に多くのスター選手を擁し、空前のJリーグブームの中心にいたヴェルディ。一時の低迷を乗り越え、10年ぶりのJ1復帰を狙う古豪に、福岡の井原監督は「名門復活へ初のPOに臨んでおり、勢いがある」と気を引き締めた。

 今季のリーグ戦は福岡の1勝1分け。2試合ともに東京Vを無得点に抑えているが、井原監督は「POは別もの」とあらためて強調する。最終節で前節5位の徳島を土壇場のゴールで下し、PO初出場を決めた伝統クラブの底力を警戒した。

 「チームの得点の半分以上を挙げている」と名前を挙げたのが、今季18得点のドウグラスと同17得点のアランピニェイロの両FWだ。2人でチーム総得点(64得点)の半分以上を稼いでおり、対策は不可欠となる。

 井原監督は両FWの徹底マークだけでなく、ボールの供給源となる両サイドからのクロスを出させない戦術を採る。「サイドのイニシアチブを取れるかがゲームに影響する」。リーグ最少失点の堅守で完封を狙う。

 東京Vとの直近の対決は、10月28日のアウェー戦。エースのウェリントン、冨安を出場停止で欠き、岩下も右脚痛を訴えて前半だけで交代。この緊急事態でもスコアレスドローで勝ち点1を手にするなど、持ち前の堅守を見せた一戦だった。

 今回も岩下は欠場が濃厚だが、7月8日の金沢戦を最後に体調不良で戦列を離れていた実藤が本来の動きを取り戻しているのは朗報だ。井原監督が「コンディションは上がっている。チームにとって大きい」と話すように、前半戦の好調を支えたDFの復活は心強い。

 93年のJリーグ開幕戦でも対戦した緑のユニホームについて「日本一の実績があり、リスペクトするチーム」と強調する。その上で「過去よりも、(POの)2試合に集中しなければいけない。(引き分けでも決勝に進める)アドバンテージは意識せずに勝ちにいく」。福岡での3年間で築いた「井原の壁」が、古豪の夢を打ち砕く。 (向吉三郎)

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■亀川、駒野の両SBが鍵 高い経験値強み

 両サイドの攻防の鍵を握る福岡の両サイドバックは「高い経験値」が強みだ。ワールドカップ(W杯)に2度出場した元日本代表の駒野は「ボールを保持する時間を長くすることが大事」と強調。POには磐田時代の2014年に出場。準決勝の山形戦でロスタイムに勝ち越された苦い経験から「90分間、集中する。1点の重みをチームに伝えたい」と気を引き締める。

 亀川は「勢いに乗せたら止められない」と東京Vの攻撃力を警戒しながらも「POの雰囲気は独特。うちは緊張感のある試合を経験した選手が多い」と自信を見せた。

 今季の亀川は全42試合でスタメン出場し、途中交代も1試合のみ。中心選手として活躍してきた。「熊本でやるので、いつも以上に『来て良かった』と思ってもらえる試合をしないといけない」とサポーターと喜びを分かち合い、決勝に弾みをつけることを誓った。

=2017/11/26付 西日本スポーツ=

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