福岡・山瀬J1王手弾 「アビスパには恩がある」昨季昇格PO後に京都戦略外

西日本スポーツ

■J1昇格PO準決勝

 山瀬弾で王手! J1昇格プレーオフ(PO)は26日、熊本市のえがお健康スタジアムなどで準決勝が行われ、J2で4位のアビスパ福岡が5位東京Vに1-0で競り勝ち、決勝に進んだ。上位のアドバンテージで引き分けでも決勝に進出できた福岡は前半14分に山瀬功治(36)が先制ゴールを決め、堅守で守りきった。12月3日のPO決勝で激突する福岡の相手は、6位千葉に4-2で快勝した3位名古屋に決定。敵地の豊田スタジアムに乗り込み、J1昇格を懸けた大一番に臨む。

■12・3名古屋と決勝

 利き足ではない左足で山瀬は振り抜いた。シュート回転で相手DFの頭上を越えた球筋。その行き着く先はゴール左隅だった。「(雨で)スリッピーだったので遠めから狙っていった」。ゴール前でウェリントンが競り勝って奪ったこぼれ球に反応。瞬時の判断で25メートル先のネットを揺らした。

 京都時代の昨年はチームトップタイの7得点。5位でJ1昇格POに進出したが、準決勝でC大阪の前に涙をのんだ。その後に待っていた戦力外通告。日本代表でも活躍した当時35歳には、引退へのレールを敷かれたかのような、あるJ1クラブからの移籍話もあった。そんな状況で山瀬は福岡行きを決断。J1に再昇格するための「戦力」としてクラブから期待されたのを感じたからだ。

 「アビスパには恩がある。僕の経験も還元したい」と口にする36歳は、体のケアに細心の注意を払い、今季は自己最多の40試合に出場。攻守にわたってリズムをつくるチーム最年長の奮闘がなければ、アビスパは今、この場に立てていない。

■CB3人機能

 上位のアドバンテージで仮に引き分けでも「OK」だった福岡にとって、まさに勇気の一発となった。これを自慢の堅守で守り抜いた。井原監督が警戒していた東京Vのサイド攻撃。センターバックを2人から3人に増やし、亀川と駒野の“両翼”を最終ラインに入れる戦術もぴたりとはまり、シャットアウトした。

 「スタジアムを貸していただいた熊本に感謝しています。9000人を超える人に来ていただき、パワーを感じて勝つことができた」。井原監督が実感を込めた。8月11日の京都戦以来の無失点勝利。井原アビスパの底力を見せつけ、弾みがついた。試合後、選手の顔に笑みはない。既に気持ちは「12・3」に向かっているからだ。「(PO決勝も)走るとか球際で競るという、今できることをどこまで突き詰められるか」。今季1勝1敗の名古屋を倒して、山瀬の“恩返し”は完結する。 (向吉三郎)

=2017/11/27付 西日本スポーツ=

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