ソフトB上林がイチ流スパイク 盗塁増へ“足固め” 飽くなき探求心グラブに続き一新

西日本スポーツ

ハワイ優勝旅行から帰国、福岡空港に到着した上林 拡大

ハワイ優勝旅行から帰国、福岡空港に到着した上林

今季12盗塁をマークした上林

 優勝旅行先のハワイから帰国した福岡ソフトバンクの上林誠知外野手(22)が17日、「イチローの足」を探す旅に出ることを明かした。時差ぼけの影響も気にすることなく、きょう18日に鳥取市にあるトレーニング研究施設「ワールドウイング」に足を運ぶ。目的は同施設が開発した憧れのイチローも愛用するスパイク。“イチ流”の武器を手に入れて、今季12盗塁からの大幅増を狙う。

 常夏の島から極寒の日本に帰ってきた。こんがりと日焼けした上林が、体をブルッと震わせ、福岡空港に降り立った。両親ら家族とともに参加した初のハワイV旅行。「楽しかったですよ。家族も喜んでくれたみたいなので」。日本一のご褒美を思う存分味わった。

 少しはゆっくりしたいところだが、休んでいる暇はない。きょう18日には鳥取市に出発する。新幹線と在来線を乗り継いで約3時間半。そこまで時間をかけて向かう先が「ワールドウイング」だ。主に柔軟性を高める目的で、動作の最初に負荷をかけて行う初動負荷トレーニングの聖地。イチローをはじめ、ソフトバンクでは内川も通うことで知られている。

 「初めて行きます。スパイクを作りたい。体の動きや使い方も教えてもらえると思う」。帰国直後に上林が明かしたのはオリジナルスパイクの作製。3日間の滞在中に自身の足の型などを取ってもらい、同施設が開発したアイテムを手に入れる予定だ。内川も使用しており、一度試し履きしたことがあるという。「進み具合が違った。イチローさんが履いているというのが一番(の理由)」。まずは足から、憧れの存在に一歩でも近づく狙いだ。

 大ブレークした今季の上林はプロ初を含む12盗塁をマークした。一方で盗塁死も同数の12。2015年にはウエスタン・リーグで盗塁王にも輝いた俊足にとって、到底満足できる数字ではない。「足も持ち味の一つだと思っている。もっともっと盗塁も増やしていきたい」と力がこもる。

 ハワイにもバットを持ち込むなど既に来季に向けた準備を進めている。グラブを硬めに変更し、スパイクも一新予定。「毎年新しいことをしていきたい。そうすれば新しい発見もあると思う」。走攻守全てにおいて立ち止まることのない探求心が、22歳の若武者を高みへ向かわせている。

 今月7日にイベントがあった大阪から野球教室などのため福島へ向かい、福岡に戻ってハワイに出発。帰国翌日に鳥取へ…と慌ただしい日々に「スケジュールがやばい」と苦笑いを浮かべたが、連覇を目指す意欲は逆に増した。「家族がまた(ハワイに)来たいと言っていたので来年も頑張りたい」。鳥取県には「日本のハワイ」と呼ばれる羽合(はわい)町があり、V旅行先のハワイ州とは姉妹都市。縁のある地を股に掛けて“イチローの足”を探す長い旅は続く。 (小畑大悟)

◆プロ入り時の目標はトリプルスリー

 高校通算23本塁打、50メートル走6.0秒の俊足を武器に、プロ入り時の上林は打率3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」を目標の一つに掲げた。2年目の2015年5月に1軍初昇格。2度目の1軍となった8月にプロ初安打や初本塁打の満塁弾などをマークしたが、出場計15試合で盗塁はゼロだった(2軍では16盗塁)。16年は不振に苦しみながらも2軍で21盗塁。プロ初盗塁は今年4月7日の西武戦だった。イチローは今季の上林と同じ高卒4年目の1995年にリーグ最多の49盗塁、米メジャーでも1年目の01年に56盗塁でタイトルを獲得。メジャー通算509盗塁で史上7人しかいない「3000安打、500盗塁」を成し遂げている。

=2017/12/18付 西日本スポーツ=

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