桐生が完璧イン逃げ初制覇 グランプリ 【住之江】

西日本スポーツ

 今年の特別戦線を締めくくる、住之江ボート(大阪市)のSG第32回グランプリは最終日の24日、12Rで1億円を懸けた優勝戦を争い、1号艇桐生順平(31)=埼玉=が完璧なイン逃げで大会初制覇を果たした。SGは3度目のV。今年の獲得賞金は自身初の2億円超えで、初の賞金ナンバーワンも確定した。2着は2号艇井口佳典、3着は3号艇峰竜太で、2連単、3連単とも1番人気だった。11Rのグランプリシリーズ優勝戦もイン逃げの決着で、1号艇新田雄史(32)=三重=が2度目のSGVを挙げた。6日間の売上額は153億3080万円余りで目標額(150億円)をオーバー。150億円超えは27回大会以来5年ぶり。

■ヒーロー 初の賞金ナンバー1だ2億円超え

 勝利の女神のご機嫌を最後まで損なうことなく、桐生順平が完勝劇を演じた。「エンジンもボートもいい状態で、流れもきていた。あとは自分の頑張りだけだと思っていた」。トライアルの枠番抽選は連続1枠の強運。優勝戦はSこそ16と平凡だったが、カマシ勢が大きく立ち遅れるという好展開も女神のおかげか。ただ、1Mで見せたブイすれすれの完璧なターンは紛れもなく本人の旋回力。そのまま後続を突き放した。

 失敗と挽回を繰り返した一節間だった。初戦は2着とはいえまくられた上でのもの。続く2戦目は抽選で1枠を得て完勝劇を演じたが、再び1枠の3戦目はまたもまくられて2着。それでも「3戦目の反省点を踏まえて、優勝戦はいいレースができてよかった」と最後はまた挽回。「グランプリは毎日毎日がすごい緊張感で、その中で結果を残せた。今後に生かせると思う」。厳しい戦いをくぐり抜けた先には、さらに上のステージが待っていそうだ。

 加藤峻二さん(引退)をはじめ、数々の名選手を生んだ埼玉支部から初のグランプリ覇者。脈々と受け継ぐのは「選手としてやるのは当たり前。その前に一社会人としての対応や心構えを教わっている」。象徴的な光景がヒーローインタビューの直後にあった。桐生は関係者に「売り上げはどうでしたか?」と質問。「(目標の)150億円超えですか。よかったぁ」。ボート業界の一員としての自覚が、自分の優勝以上の喜びの一言を生んだ。

 黄金のヘルメットをかぶって「重かった。それだけの重みがあるんだなと感じた」と、権威ある大会の優勝の価値を大いに実感。次の目標を「まだ考えられない」としたが、これほど自覚に優れた男なら、周囲の期待に沿った大きな仕事を、また成し遂げてくれるだろう。 (深堀)

 ◆桐生順平(きりゅう・じゅんぺい)福島県学法石川高卒業。高校時代は自転車競技で総体3位。兄は元競輪選手の卓也さん。妻は佐藤慎太郎(競輪78期)の妹というレーサー一家。

【グランプリ優勝戦VTR】

 S展示は、菊地の前付けに石野までが抵抗の構えを見せたが、石野は回り直してダッシュを選択。(1)(2)(3)(6)/(4)(5)の4対2。だが本番は井口がダッシュを選択。(1)(3)(6)/(2)(4)(5)の3対3となった。トップSで先手を奪ったのは菊地。だが桐生がインから強烈に伸び返して先マイに成功。BSに入ると後続を一気に突き放した。2番手争いは1周2Mを全速で握った峰に対して、井口はブイ際を小回り好旋回。伸びた井口がHSで峰を完全に捕まえて決着をつけた。

=2017/12/25付 西日本スポーツ=

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