ソフトBがWBCキューバ代表のグラシアル獲得へ 侍エース菅野から2ラン 有事の備えとサード松田の「刺客」に!?

西日本スポーツ

3月のWBC2次リーグ日本戦で菅野から2ランを放つキューバ代表のグラシアル。福岡ソフトバンクが獲得に乗り出していることが分かった 拡大

3月のWBC2次リーグ日本戦で菅野から2ランを放つキューバ代表のグラシアル。福岡ソフトバンクが獲得に乗り出していることが分かった

 来季はV2を目指す福岡ソフトバンクが、キューバ国内リーグでプレーするユリスベル・グラシアル内野手(32)=ココドゥリロス・デ・マタンサス=の獲得に乗り出していることが29日、分かった。キューバ代表で出場した3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、2次リーグの日本戦で菅野(巨人)から2ラン。現有戦力は整っているが、有事の備えとチーム内競争を高める狙いで、主に三塁でプレーする大砲の獲得を目指す。

 今季はプロ野球歴代5位のシーズン94勝を挙げ、日本一も奪還した工藤ホークス。現有戦力は投打ともに充実し、今オフはここまで目立った補強の動きを見せていなかったが、水面下では今後を見据えた準備が進行中。ターゲットは強打のキューバ人内野手だ。

 32歳のグラシアルは、主に三塁を守る右の長距離砲。2009~10年シーズンからキューバ国内リーグでプレーし、シーズン2桁本塁打は3度、2桁盗塁も5度マーク。通算打率も3割を超える。オフにプレーする北米独立リーグでは月間MVPも獲得している。

 3月のWBCはキューバ代表として出場。セペダ(元巨人)、デスパイネの後の5番に座り、2次リーグの日本戦で菅野から一時逆転の2ランを放った。ホークスには代表チームでも同僚だったデスパイネもいるだけに、環境面も獲得を後押ししてくれそうだ。

■2桁盗塁も5度マーク

 昨オフから獲得に動きながら、今春キャンプ中に正式契約に至ったデスパイネ同様、キューバ政府との交渉となるため時間を要することが予想されるが、ホークスと同国の「パイプ」は太い。投手のモイネロとコラスも獲得しており、交渉成立なら4人目となる。

 来季に限れば「有事」への備えと、チーム内競争を高めることに獲得の狙いがある。外国人選手はデスパイネ、サファテ、バンデンハーク、モイネロと投打の主力で1軍出場登録の外国人枠は埋まる状況。4月に右肘手術を受けたスアレスも来季中に復帰見込みだ。

 それでも「有事」に備えたぜいたくな助っ人布陣を敷けることが、ホークスの強みでもある。今季限りで退団したジェンセンは主に2軍でプレーしながら、内川の故障離脱時に1軍昇格し本塁打をマーク。昨季58試合に登板したスアレスの穴もモイネロが埋めた。

 チーム内の競争を活性化する「刺客」としても期待される。今秋キャンプでは達川ヘッドコーチが「内川、松田の後釜を早く見つけんといかん」と吐露。数年先のチームを見据えての言葉だったが、2人を脅かす若手野手が出てきていないのが実情でもある。

 工藤監督も「高いレベルでのチーム内競争こそがチーム力を高める」と口にする。特に来季35歳となる松田の「刺客」にすることも球団の思惑にある。ここ10年は三塁をほぼ独占しているが、新たな刺激はベテランを進化させる可能性もある。4人目のキューバ人選手の獲得に期待が高まる。

◆ユリスベル・グラシアル(Yurisbel Gracial) 1985年10月14日生まれ。キューバ出身。ポジションは内野手。2009~10年シーズンからキューバ国内リーグのココドゥリロス・デ・マタンサスでプレーし、10~11年シーズンに自己最多の20本塁打を放つなど2桁本塁打を3度マーク。オフには北米独立リーグのケベックでもプレー。185センチ、86キロ。右投げ右打ち。

=2017/12/30付 西日本スポーツ=

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