東九州龍谷無念準V 母子2代“春高バレー”制覇の夢散る

西日本スポーツ

 涙が止まらない。ストレート負けでの終戦。6大会ぶりの頂点を目指して死闘を勝ち上がってきた東九州龍谷が、力尽きた。「日本一を目指していたので悔しい」。エース中川美柚(みゆ)=3年=はこの日が18歳の誕生日。「強気」と書き込んだ手で顔を覆った。

 主力のほぼ全員が世代別日本代表経験者でもある金蘭会は巧者だった。長短、緩急を織り交ぜたサーブを駆使。しかも徹底して中川を狙ってきた。レシーブが乱れ、無理な体勢からの苦し紛れのスパイクを強いられた。「そこをブロックで止められた。悪循環だった」と相原昇監督が振り返る。大黒柱が10得点にとどまっただけでなく、準決勝まで躍動した合屋咲希、平山詩嫣(しおん)の2年生コンビも動きを読まれ、本来のプレーをさせてもらえなかった。

■卒業後実業団へ

 父の鉄哉さん、母の美幸さんはともに実業団のデンソーでプレー。母は北海道・旭川実高時代、1987年度の「春高バレー」を制した。当時とは開催時期も大会の名称も変わったが、母が優勝した「春高」は中川にとって憧れであり、かけがえのない舞台だった。

 昨夏にはU-20(20歳以下)日本代表として世界ジュニア選手権に出場。相原監督が「木村沙織、長岡望悠に続く将来の全日本のエース候補」と絶賛する逸材は卒業後、実業団でプレーする予定。「お母さんが取った日本一を取れなかったことは悔しいけど、今まで支えてくれて感謝している」。スタンドから見守った母への思いを口にした後、涙を拭いて誓った。「この経験を生かして、世界で戦える選手を目指す」。銀メダルを胸に、新たなステージに進む。 (伊藤瀬里加)

=2018/01/09付 西日本スポーツ=

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