J2福岡の新体制発表 森本、絶対2桁得点 井原監督初のV宣言
森本、J2制覇へ2桁得点だ! J2アビスパ福岡の新体制発表会見が10日、福岡市内であり、J1川崎から加入した元日本代表FW森本貴幸(29)が今季の2桁得点を宣言した。J1最年少得点記録を持つストライカーをはじめとした攻撃陣の補強もあり、課題の得点力の向上は確実。充実の戦力を率いる井原正巳監督(50)は就任4年目で初めて「J2優勝」を明言した。
生粋のストライカーが九州で再び輝く。川崎市出身で国内では関東以外に住むのは初めて。「優勝は絶対にしないといけない。2桁(得点)は絶対にいきたい」。森本は自慢の決定力で福岡をJ2の頂点とJ1自動昇格に導くことを誓った。
東京V時代の2004年に15歳11カ月28日でJ1最年少ゴールを決め、イタリア・セリエAでもプレー。「イタリアのカターニアに行ったときと同じような新鮮な気持ち」。関門海峡を渡った29歳は、海外初挑戦した10代のころを思い出した。
昨季はJ1を制した川崎でリーグ戦11試合に出場して3得点。「先発が少なかった。出たら点を絶対に取る」。14年にはJ2千葉で10得点し、昨年はJ1清水との天皇杯4回戦でハットトリックを達成するなど得点感覚はさび付いていない。
昨季の福岡は決定力不足が響き、名古屋とのJ1昇格プレーオフ決勝もスコアレスドローに泣いた。エースだったFWウェリントンらも抜けただけに、「ボールを入れてくれれば絶対に決める自信がある」という森本の存在は心強い限りだ。
9選手が新加入したチームについて、井原監督は「ゴール前のより多くのアイデア、選択肢、個の質を高める必要がある」と強調。監督就任4年目で初めて「J2優勝でJ1に昇格する十分な戦力がそろった」と優勝の2文字を口にした。
攻撃陣の中心として期待される森本は「(福岡は)サポーターが熱く、口が悪いイメージがある。しっかりサポーターの期待に応えたい」と笑顔で誓った。熱狂的なサポーターの心をがっちりとつかみ、J2優勝の立役者になる。 (向吉三郎)
◆森本貴幸(もりもと・たかゆき)1988年5月7日生まれ。川崎市出身。東京VでJリーグに初出場した2004年はリーグ戦22試合に出場して4得点。06年からプレーしたイタリア・セリエAではリーグ戦104試合出場で19得点。アラブ首長国連邦(UAE)のアルナスルを経て13年にJ2千葉に移籍。16年からJ1川崎でプレーした。日本代表では国際Aマッチ10試合出場で3得点。FW。利き足は右。180センチ、77キロ。
GK囲謙太朗「福岡から九州を盛り上げたい。普通の成長スピードより早く成長したい」
DF平尾壮「攻撃的なプレーを見てもらいたい。G大阪での悔しさをバネに成長したい」
DF篠原弘次郎「器用なタイプではない。熱いプレーと心でJ1昇格に貢献したい」
MF兪仁秀「J2優勝と昇格に貢献できるよう最善を尽くしたい」
MF枝村匠馬「福岡と対戦するチームは守備的にくる。意思疎通をしっかりして崩したい」
FW木戸皓貴「(東福岡高で)3年間戦った福岡でプロ1年目をスタートできてうれしい。ゴール前の動きを見てほしい」
=2018/01/11付 西日本スポーツ=