ソフトBドラ1吉住いきなり隠し球 「千賀級お化けフォーク」で大化けの予感 久保コーチ絶賛

西日本スポーツ

初めてブルペン入りし、投球練習する吉住 拡大

初めてブルペン入りし、投球練習する吉住

フォークの握りを見せる吉住 和田(右から2人目)、田中(同3人目)が見守るなか、初めてブルペン入りした吉住

 筑後にお化け現る!? 福岡ソフトバンクのドラフト1位、吉住晴斗投手(17)=山形・鶴岡東高=が25日、筑後のファーム施設での新人合同自主トレで初めてブルペン入りし新球フォークを披露した。揺れて大きく落ちる軌道は、目標に掲げる千賀の「お化けフォーク」をほうふつ。久保康生2軍投手コーチも大器の片りんをのぞかせるボールを絶賛した。昨秋のドラフトで「隠し玉」として指名された右腕が「隠し球」フォークを武器に大化けする。

 長い手足をダイナミックに使ったフォームが身体能力の高さをうかがわせる。新人合同自主トレは第5クールがスタート。吉住が初めてブルペン投球を披露した筑後は、列島を震えさせた大寒波をよそに熱気に包まれた。捕手を座らせ、カーブやスライダーといった変化球を交え31球。中でも注目を集めたのが、5球投げたフォークだった。

 人さし指と中指でしっかり挟み込んだ握りから放たれたボールは揺れながら落ち、受けたスタッフの捕手が度々捕りこぼした。初見では捕手さえも惑わす「原石」の決め球。目を奪われた久保コーチは思わず笑みをこぼした。「ボールが渦巻いて落差が大きい。千賀のフォークに似ている? そうそう。磨いたら武器になる」。指導経験豊富な新任コーチは、3月の強化試合に臨む侍ジャパンに名を連ね「お化けフォーク」の異名を取る千賀の宝刀に重ね合わせた。

 驚くべきは、フォークを習得したのが昨年夏の大会以降であることだ。高校1年時から習得を試みていたが「落ちたり落ちなかったり」だったため、試合ではチェンジアップを使っていた。プロの世界に飛び込むことを決意した右腕は、高校最後の大会を終え自身の練習に集中できる環境ができたことで「大きく落としたい」と握りを試行錯誤。時間をかけて、ようやく感覚をつかみ取った。

 憧れを抱く投手は千賀や阪神の藤川といった、直球とフォークを軸とする剛腕タイプ。「チェンジアップよりフォークの方が空振りを取れる。速いストレートとフォークで、三振を取れる投手を目指したい」。本格派へのこだわりをはっきりと口にする。

 昨秋のドラフトでソフトバンクは日本ハム入りした清宮やロッテ入りした安田らを抽選で外した。吉住は「外れ外れ外れ1位」とはいえ、工藤監督がひそかに上位指名を推薦していた隠し玉でもあった。新人合同自主トレのランニングメニューでは軽快な走りで常にトップで駆け抜けるなど身体能力はお墨付き。担当の作山スカウトは「器が大きい分、水がたまるには時間がかかる。でも、たまった時にどんな選手になるかは分からない」と計り知れない伸びしろに期待を寄せる。この日のフォークも、発展途上の17歳にとっては大器の片りんを見せたにすぎないのかもしれない。 (鎌田真一郎)

=2018/01/26付 西日本スポーツ=