ソフトB田中正義、開幕1軍当確 工藤監督成長認める

西日本スポーツ

7回に2番手で登板し、三者凡退に抑えた田中 拡大

7回に2番手で登板し、三者凡退に抑えた田中

■ホークス7連敗

 5球団競合の右腕が2年目で初の開幕1軍をほぼ手中にした。オープン戦5試合目の登板となった田中正義投手(23)が1回を三者凡退。初失点した前回から修正しての好投を工藤監督も高く評価した。中継ぎ枠を争う他の投手を結果でリードし、順調ならこのまま田中が開幕1軍入りする見通し。チームはオープン戦7連敗(1分けを挟む)で福岡移転後の球団最長を更新したが、開幕への準備は着々と進んでいる。

■“プロ初勝利”スルリ

 開幕1軍がはっきりと見えた。7回、2番手でマウンドに上がった田中の剛腕がいきなりうなった。先頭のルーキー菅野に対しカウント2-2からの5球目。147キロの直球で内角を突いた。「グシャ!」。バットをへし折ると、力のない打球が二塁へ飛んだ。

 2死となり3人目の吉田を3球で追い込んだ後、力を込めて投げ込んだ球がこの日最速の150キロをマーク。わずかに外角に外れボールとなったが、続く149キロで空振り三振に仕留めた。三者凡退。思わずグラブをたたいた。「割り切っていけた。真っすぐはいいボールがあった。でも、まだまだ精度を上げていきたい。また次です」。快投にも満足する様子はない。

 一人、また一人とふるいにかけられる中で結果を積み上げてきた。オープン戦5試合で計7回を投げ失点は14日の巨人戦での2点だけ。1軍の中継ぎ枠を争う加治屋(4回2失点)、飯田(5回2失点)、笠谷(4回1/3 2失点)らと比べても結果でリードしている。開幕1軍“当確”といえる内容に、工藤監督も「前より腕が振れていた。この前(14日)打たれたのがいい教訓になっている」と成長を認める言葉を並べた。

 30日のシーズン開幕まで2週間足らず。オープン戦ではこれまで各投手が任されたイニングを投げてきたが、この試合から本番を想定し試合展開や状況に応じた形で起用することが決まっていた。その中で結果を残した右腕は「一つ一つが経験なので、どんどん吸収したい」と目を輝かせる。

■工藤監督成長認める

 5球団競合の末に入団し注目を一身に浴びた1年目は、期待に応えられなかった。今、同じ「壁」にぶち当たっている日本ハム・清宮の姿に、当時の自分を重ねる。「自分とは(注目の)レベルが全然違うけど、やっぱり頑張ってしまう部分がある。体にも心にもくる」。昨年は疲労が蓄積し右肩の不調で投げることすらできない状態にまで陥ったが、ついにスタートラインが見えてきた。

 チームは田中が登板後の8回に勝ち越したが、9回に嘉弥真が3連打を浴び逆転負け。福岡移転後の記録を更新するオープン戦7連敗を喫し、工藤監督にとってはレギュラーシーズンを含め初の長いトンネルとなった。もっとも、“プロ初勝利”がスルリと逃げた田中に「まだオープン戦なので。シーズンでできるように頑張ります」と気にする様子はない。本当の勝負はシーズンに入ってから。ほぼ手中に収めた「開幕1軍切符」だけは離さない。 (鎌田真一郎)

=2018/03/18付 西日本スポーツ=