東筑応援団「よくやった」 東北王者相手に一進一退の熱戦

西日本新聞

 23日開幕した第90回選抜高校野球大会で、甲子園で春夏通じて初の開幕試合に臨んだ県勢の東筑は、東北王者・聖光学院(福島)と一進一退の攻防を繰り広げるも一歩及ばず、涙をのんだ。ただ、在校生や保護者、全国から駆け付けた卒業生らにより、スクールカラーのえんじ色一色となった一塁側アルプススタンドからは、相手に負けない大声援が送られた。念願の「センバツ初勝利」はお預けとなったが、大応援団は選手たちの健闘を心からたたえた。

 この日、応援部には部員5人に加え、卒業生11人が助っ人として参加。さらに楽器を手にしたOBOG約40人が吹奏楽部に加わった。応援団長の江見侑真(ゆうま)さん(17)は「心強い。力を合わせて選手に勇気を送りたい」と、ほおを上気させた。

 試合は序盤から動いた。初回、エラーもあり、エース石田旭昇(あきのり)投手(3年)がヒット2本を浴びて先制を許す。その裏には、東筑が長短打3本で2点を奪取し逆転。二回表に追いつかれるも、三回裏には東筑が長短打2本などで勝ち越した。

 卒業生で理科の主任実習助手をしていた増本傳枝(つたえ)さん(76)は、今も野球部後援会の出納業務や書類整理を担うなど、60年以上も東筑と関わり続けてきた。6月に迎える東筑創立120周年を節目に、後援会の仕事を退こうと決めており「最後に春の選抜初勝利が見たい。頑張れー」と声を張り上げた。

 聖光学院に1点を奪われ同点とされた五回には、今大会に合わせて完成させたオリジナル応援曲2曲を応援部が初披露。大観衆はえんじ色のメガホンを上下に動かし、勝ち越しを信じて懸命に声援を送った。

 九回表、粘りのピッチングを続けていた石田投手が勝ち越しを許したが、代わった林大毅(ひろき)投手(3年)が後続を打ち取った。その裏、逆転を信じてスタンドも最後まで声を振り絞ったが反撃及ばず、ゲームセットのサイレンが鳴り響いた。

 野球部OBの渡辺邦弘さん(71)は「文武両道の高校でこれだけやれた。選手をほめてあげたい」と後輩たちをねぎらった。グラウンドから応援スタンド前に駆け寄った選手たちには、温かな拍手が送られた。

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■アルプスに東筑の「T」

 東筑の在校生や卒業生らで埋まった一塁側アルプススタンドに、人文字で校名のイニシャル「T」が浮かび上がった。今大会から、応援部が赤と白のリバーシブルのチューリップハットを用意。応援団約450人が応援部員5人の指示で赤と白にかぶり分けた。

 発起人で応援部顧問の増本俊記教諭(49)は「グラウンドからスタンドを見た選手たちが、ここにも仲間がいることを分かってもらえれば」と話していた。

=2018/03/24付 西日本新聞朝刊=

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