ソフトB千賀、初の晴れ舞台で大役果たすも「(開幕は)もう、いいです」 指名の舞台裏明かす

西日本スポーツ

 ◆公式戦 ソフトバンク2-0オリックス(30日・ヤフオクドーム)

 2018年シーズン快幕-。工藤ホークスが最高のスタートを切った。育成出身投手として史上初の開幕投手を果たした千賀滉大投手(25)から岩崎、サファテと力投し、オリックス打線を27人斬りの完封リレー。同点で迎えた8回には柳田悠岐外野手(29)が決勝の2点二塁打をマークした。沸きに沸いた満員のヤフオクドーム。もう1頂!

 ■3回以降完全

 開幕戦27人斬りの立役者は他でもない。育成出身投手として史上初の開幕投手となった千賀だ。最後の調整登板だった23日のオープン戦は右上腕部の張りにより3回で降板。一抹の不安を抱えながらのマウンドだったが、初球から周囲の心配を吹き飛ばした。

 「力んで力んでいこうと思った」と、いきなり自己最速を更新する157キロをマーク。続く2球目、3球目も157キロとフルスロットル発進だ。初回に許した安打、2回の四球と出した走者は併殺に仕留めた。5回2死からは今春キャンプで習得した大きく横に滑るスライダーでマレーロから三振を奪った。7回、最後の打者となった吉田正の飛球を左翼中村晃がフェンス際で好捕すると、マウンドで両手を上げたたえた。84球を投げ、許した安打はわずか1本。調整登板でも80球が最多だったため、無理な続投はせず自身の白星こそ逃したが、初の晴れ舞台で大役を果たした。

 「だいぶ前から(開幕投手に)指名されて、いかないわけにはいかなかった。盛り上がる1日で投げられたのはよかった」

 2月15日。キャンプ宿舎の工藤監督の部屋に呼び出された。他の投手にも声がかかっている-。そう思い踏み入れた室内は2人きりだった。いつもとは違う、かしこまった指揮官の話しぶりで想像はついた。「開幕投手をお願いします」「はい。分かりました」。張り詰めた緊張が緩むと「おまえは『嫌だ』と言うかと思ったけどな」と将の口調も普段通りに戻っていた。

 昨春はWBCに初出場し、シーズンでも自身初タイトルとなる勝率第1位(7割6分5厘)を獲得しながら、開幕投手については一貫して興味を示してこなかった。工藤監督の狙いは、才能あふれる右腕のさらなる飛躍を期待する部分も大きい。その思いに投球で応えた右腕だが「(開幕は)もう、いいです」と苦笑い。独特の緊張感にはまる様子はないが、指揮官は「初舞台で自分を見失わずしっかり投げてくれてよかった」とたたえた。

 開幕前に陥った投手陣の負の連鎖を断ち切ると、勝利の方程式の岩崎、サファテもそろって3人斬りと抜群の安定感を見せつけた。球団では斉藤和巳氏(本紙評論家)が2006年6月8日の巨人戦で成し遂げて以来、3投手による「27人斬り」。今季も接戦に強い投手陣は健在だ。 (鎌田真一郎)

=2018/03/31付 西日本スポーツ=

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