創成館、初8強 松山サヨナラ弾

西日本スポーツ

 初もの尽くしのサヨナラ弾! 創成館(長崎)が一昨年優勝の智弁学園(奈良)に延長10回、2-1でサヨナラ勝ちし、春夏を通じて初の準々決勝進出を決めた。9回に1点差を追い付き、今大会初の延長に突入。10回2死、3番松山隆一(3年)がバックスクリーン左へ本塁打を放った。長崎勢の春8強は一昨年の海星以来2年ぶり。4月1日の準々決勝で、創成館は第2試合で国学院栃木を破った智弁和歌山と対戦する。第1試合の日本航空石川-明徳義塾(高知)も、日本航空石川の原田の逆転サヨナラ3ランで決着。1大会通算3本、1日2本のサヨナラ弾は、いずれも大会史上初だ。

 ■今大会初延長

 中堅方向へ飛んだ打球は風に乗って加速した。創成館の勝利を決める一発がバックスクリーン左に飛び込んだ。チーム史上初の甲子園8強。立役者となった松山は「うれしい。人生初のサヨナラ本塁打。実感が湧きません」と誰よりも驚いた。

 とにかく初めて尽くしの一発だ。1大会3本、1日2本のサヨナラ本塁打は大会史上初。創成館にとっても、春夏通算4度目の出場、甲子園6試合目で飛び出したチーム第1号だった。松山は高校通算4本塁打だが、公式戦は初アーチ。いろんな意味でのメモリアル弾に、稙田龍生監督も驚きを隠せず、ヒーローに「運を使い果たしたんじゃないか」と声を掛けたほどだ。

 昨秋の松山は6番打者。3番だった峯圭汰(3年)の1番起用などもあり、甲子園から3番を打つ。「責任が大きくなった」と気持ちが入りすぎたのか、下関国際との初戦は3打数無安打。宿舎に帰ると一人黙々とバットを振った。智弁学園戦も第4打席まで無安打。5回2死満塁で好守に阻まれての一ゴロに倒れ、8回も1死一塁で三振ゲッツー。10回の第5打席で「チャンスで打てなかったので、ここで何とかしたかった」と甘い変化球を捉え、執念で甲子園9打席目での初安打を値千金の本塁打とした。

 入学時は少しうまくいかないことがあると顔や態度に気持ちがよく出た。「そこがおまえの悪いところ」と稙田監督に指摘され「ここを直せば成長できると思った」。監督の言葉をきっかけにコツコツ練習に励むようになった。「小さなことをやっていれば大きなことにつながるなと思った」。努力は最高の舞台に最高の結果で表れた。

 次の相手も「智弁」。相次ぐ強豪との対決に「創成館の新しい歴史をつくりたいです」と松山は目標を掲げた。初の九州王者となり明治神宮大会決勝まで進んだ創成館の快進撃は、まだまだ続く。まずは長崎勢として2009年に優勝した清峰以来となる4強だ。 (前田泰子)

 ◆松山隆一(まつやま・りゅういち)2001年3月10日生まれ。長崎県雲仙市出身。小学4年から「浦岡ソフトクラブ」でソフトボールを始めて捕手。南串中では軟式野球部に所属して3年時はエース。創成館高では主に外野手で2年秋からベンチ入り。好きな選手は吉田正尚(オリックス)。176センチ、75キロ。右投げ左打ち。

=2018/03/31付 西日本スポーツ=

PR

高校野球 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング