橋本男子73キロ級“改心”V 尊敬する先輩・海老沼に優勢勝ち 全日本選抜体重別柔道
7日に福岡市の福岡国際センターであった柔道の全日本選抜体重別選手権第1日で、リオデジャネイロ五輪優勝の大野将平(旭化成)ら実力者がそろう激戦区となった男子73キロ級は、昨年の世界選手権王者の橋本壮市(パーク21)が決勝でロンドン、リオデジャネイロ五輪66キロ級で2大会連続銅メダルの海老沼匡(パーク24)に優勢勝ちし、2年連続3度目の優勝を果たした。大野は準決勝で海老沼に敗れた。60キロ級は大島優磨(旭化成)、66キロ級は丸山城志郎(ミキハウス)=宮崎市出身=が初優勝した。
雄たけびを上げながら尊敬する先輩を畳に転がした。パーク24でともに汗を流す海老沼を倒し、強豪ひしめく73キロ級を制したのは昨年の世界王者、橋本だった。「あの人の背中だけを見てやってきた。一緒に練習をしてきたのでやりづらかったけど、気持ちだけは負けないようにやった」と声を弾ませた。
66キロ級で五輪2大会連続銅メダルを獲得して昨夏に階級を上げた海老沼は、第2シードの立川、リオデジャネイロ五輪金メダリストの大野を破って決勝に進出。「自分が階級を上げたら福岡の決勝で対戦したいね」。3年前に橋本が海老沼から聞いた言葉が実現する時が来た。
手の内を知り尽くす2学年上の先輩から技ありを奪ったのは左組みからの腰車。右組みの橋本が「普段はやらないけど、自然に出た」という技が意地と執念を示した。
昨夏のブダペストで初めて世界の頂点に上り詰めた自信が、おごりを生んだ。今年2月の強化練習中に国立スポーツ科学センターの宿泊施設へ夜間に無断で知人を招き入れる違反行為をし、全日本柔道連盟から大会や合宿への自費参加などの処分を受けた。「柔道界全体に迷惑をかけた。何をするにしても、しっかり大人らしい生活をし、子供の見本になれるようにしたい」。心を改めて臨んだ大会だった。
日本男子の井上康生監督は「問題などもあり、プレッシャーもあった中、意地を持って闘っていた。再び皆さんに応援してもらえるようにしなければいけない」と“改心”を認め、さらに謙虚な姿勢を求めた。連覇が懸かる世界選手権の出場は確実。「2連覇して2020年(東京五輪)につなげたい」。再出発した橋本は、誰もが認める第一人者を目指す。 (向吉三郎)
海老沼匡(男子73キロ級で2位)「優勝したかった。(決勝を争った同僚の橋本とは)何度も一緒に練習をしたが、試合となると違った。(この階級で)しっかり闘っていきたい」
=2018/04/08付 西日本スポーツ=


























