「八幡」東筑に続け 同じ学区、同じ公立進学校 春季九州高校野球21日開幕

西日本スポーツ

 高校野球の春季九州大会(第142回九州大会)はあす21日に福岡県の久留米市野球場と小郡市野球場で開幕し、今春の選抜大会に出場した5校を含めた16チームで「春の九州王者」を決める。24季ぶり出場を決めた八幡(福岡)は大会初日に選抜出場校の富島(宮崎)と対戦。同地区で同じ公立進学校でもある東筑(福岡)は2季連続で甲子園に出場中。身近なライバルの活躍を刺激に、冬場の練習でパワーアップを図った強力打線で甲子園出場校を相手に必勝を期す。日程が順調に進めば、決勝は26日に久留米市野球場で行われる。

 福岡大会で準優勝した八幡の実力はフロックではない。初戦の飯塚に12-7で打ち勝つと、東海大福岡には4-2で競り勝った。甲子園の出場経験のある私学強豪を連破し、準決勝では投手力のある東筑紫学園も破って決勝に進出。「今まで公式戦で未勝利の飯塚に勝てたことが大きかった」と水江亘監督が振り返る。決勝で小倉に敗れたとはいえ、手応えを得た。

 北九州市内では東筑や小倉に続く公立の進学校。平日の練習時間は約2時間。グラウンドはサッカー部、ラグビー部との共用で中堅と右翼は守備練習ができず、環境は決して恵まれていない。毎週土曜日には模試が組み込まれるなど、進学校ならではの事情もある。

 選手の意識に変化が芽生えたのは、身近なライバルの活躍だった。同じ八幡地区の東筑は昨夏、今春と甲子園に出場。東筑とは現3年生が1年生の秋に練習試合で対戦しており、その試合ではエース石田旭昇(3年)も登板して接戦を演じたという。「東筑が選手たちの刺激になっている。同じ学区の公立校。中学で同じチームメートだった選手は、悔しい気持ちも抱えている」と水江監督は選手の思いを代弁した。

 東筑の中堅手の阿部泰晟(3年)や一塁手の野口皓生(同)と同じ「八幡南ボーイズ」出身でもある4番須本啓明主将(同)は「東筑が甲子園に行ったことで甲子園が少し身近に感じられるようになった。自分たちも頑張れば行けるんじゃないかと…」と打ち明ける。

 冬場の練習では徹底して体を鍛えた。個人で目標数値を立てて筋力トレーニングと食事で体重増加にも取り組んだ。高校通算20本塁打の須本主将は1年で体重が10キロ増量。普段の練習もほとんどが打撃練習。6試合を戦った今春の福岡大会では計40得点。「打って勝つのが八幡のスタイル」と須本主将は胸を張る。

 初戦で対戦する富島は昨秋の九州大会準決勝で東筑を破っている。富島もまた八幡と同じ公立校だけに、負けられない気持ちは強い。九州大会で2003年春以来15年ぶりの勝利を挙げれば、夏への大きな自信になる。 (前田泰子)

◆八幡の横顔

 2時間ほどの練習の大半を打撃練習に費やし、4番須本をはじめ県大会準決勝でともに本塁打の6番山本、7番柴崎など下位打線も長打力がある。投手の軸は右横手投げの岸本で、直球とスライダーを中心に丁寧にコースを突く投球が特長。県大会決勝で投げた左腕三橋らも控える。

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今夏甲子園は南、北福岡代表1校ずつ

 今夏の全国選手権大会(甲子園)は第100回の記念大会として行われ、福岡県から2代表(南福岡大会、北福岡大会の各代表)が出場する。南福岡大会には福岡市や久留米市などのチーム、北福岡大会には北九州市や飯塚市、宗像市などのチームが参加。今回の九州大会に出場する福岡勢の八幡、東筑紫学園、九州国際大付、東筑の4校はすべて北九州市内の学校のため、北福岡大会から夏の代表を目指す。同大会には春季福岡県大会を制しながら不祥事で九州大会の出場を辞退した小倉、昨春の選抜大会8強の東海大福岡、甲子園出場経験のある飯塚、自由ケ丘など強豪がひしめき、実力伯仲の熱戦が繰り広げられそうだ。

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 福岡ソフトバンクホークス・中田賢一投手(八幡OB、2000年度卒業)「久々にうれしい便りを聞きました。なかなか母校の試合を見に行くことはできませんが、いつも気にはかけています。九州大会では、公立高でも『やれる』というところを見せてほしいです。今年は福岡から甲子園に2校出られるし、シードされると思います。九州大会での経験を夏につなげてほしいです」

=2018/04/20付 西日本スポーツ=

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