ソフトB千賀5回11K! 自分へのリベンジ5勝 工藤監督認めた“変化”

西日本スポーツ

広島戦に先発し5回無失点11奪三振で5勝目を挙げたソフトバンク・千賀 拡大

広島戦に先発し5回無失点11奪三振で5勝目を挙げたソフトバンク・千賀

 ◆ソフトバンク8-0広島(15日・ヤフオクドーム)

 三振を奪いにいき、狙い通りにバットに空を切らせた。「気持ちは出せた」と試合後に明かした千賀にとって、4回1死満塁のピンチで奪った二つのアウトはまさに真骨頂。「あそこで連続三振というのは、昨年までの千賀君に戻ったのでは」。工藤監督も目を細めたギアチェンジだった。

 「点が入ったと思ったらゼロになって…。二つ三振で(ベンチに)帰ろうと」。5点リードで迎えた4回1死一塁で、松山にフォークを拾われた。2ランを覚悟した打球は、右翼フェンス最上部を直撃。ビデオ判定でも結果は覆らなかった。ホッとしたのもつかの間、新井の安打で全ての塁が埋まった。ここでスイッチが入った。野間には150キロ超えの真っすぐ3球勝負。この日最速の154キロでねじ伏せた。続く会沢には追い込んでから、136キロの“お化けフォーク”を、ストライクゾーンから地面すれすれまで落とした。空振り三振を確信すると、投げた勢いのままグラブを右手でポンとたたいた。

 100球前後の球数制限の中で、毎回の11奪三振は「今季最多」のおまけ付き。一方でスコアボードに「0」を並べながら、5回までに105球を要した。6回以降は二保、嘉弥真、岡本が失点を許さず、今季チーム9度目の完封勝ち。ブルペンの力を借りた千賀は、5勝目を手にしながら「もう少し長いイニングを投げて、中継ぎを休めたかった」と反省も口にした。

 自分への“リベンジ”を期していた。前回8日の中日戦(ナゴヤドーム)は、愛知県蒲郡市出身の千賀にとって、言いようのない悔しさを味わう結果となった。ウェブ(網の部分)に同市の地図と市章がデザインされたグラブを昨季途中から使用するほど“故郷”への愛着を持ちながら、両脚がつるアクシデントにも見舞われて4回5失点で降板。楽しみにしていた松坂との投げ合いにも敗れた。

 先発投手は登板2日後には「あがり」と呼ばれる、休みが与えられる。だが、10日のナゴヤドームで汗を流す千賀の姿があった。「あんな『ごみ』みたいなピッチングをしたやつに、休みなんてない」。自らへのふがいなさを募らせながら、トレーニングに打ち込んだ。まだ、完全に払拭(ふっしょく)できていないのだろう。お立ち台でも会心の笑顔はなかった。「情けない投球が続いて、悔しい思いをしている。優勝に向け一つのピースになりたい」。目指すべきゴールはぶれていない。 (鎌田真一郎)

=2018/06/16付 西日本スポーツ=

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