DeNA今永2世にプロ注目 北筑にサウスポーの系譜/注目の高校球児

西日本スポーツ

最速142キロのストレートが魅力の「今永2世」こと北筑の鬼塚 拡大

最速142キロのストレートが魅力の「今永2世」こと北筑の鬼塚

 九州の高校球児情報に精通したアマ野球ウオッチャー「トマスさん」が、丹念な取材でひそかにリストアップした好選手を紹介する「特命リポート」-。福岡から2チームを甲子園に送り込む今夏。7日に開幕する南福岡&北福岡大会の組み合わせも決まり、“公立旋風”を吹かせそうな左の速球派投手、北筑の鬼塚柊(3年)をピックアップします。

 北筑の鬼塚にとって忘れられない試合がある。東筑紫学園に4-8で敗れた昨秋の福岡県大会3回戦。制球が定まらず、5回9与四死球の大乱調で自滅した。「おまえのせいで負けた」。試合後に山部和範監督から叱られ「心も体も変わらないといけない」と誓った。

 軸足の股関節に体重を乗せ、リリースポイントを前にすることをテーマにフォームを一からつくりなおした。全体練習後に週3度通うジムでは、夜の10時から真夜中の2時すぎまで汗を流した。内容は体幹トレーニングとシャドーピッチングを各2時間。タオルを使った“定番”ではなく、約50センチの棒を利用した。

 鬼塚の言葉を借りれば「やり投げスタイル」のシャドーピッチングだ。棒を利き腕の左手に持ち、軸足で真っすぐ立った後、右足を踏み出す際に、棒を肩甲骨と平行になるように左手をトップの位置に持っていく。「そこから右肩が開かないように、軸足の股関節を一気に切り返すイメージ」を体に覚え込ませた。

 フォームが固まったことで、プロのスカウトも視察に訪れた今春の練習試合では自己最速の142キロをマーク。地道な体幹トレーニングなどの成果もあり、1年時に178センチ、58キロと細身だった体つきもビルドアップした。

 高校の先輩でもあるDeNAの今永昇太に憧れる。「バッターを見下しているような立ち居振る舞いが、格好いい」。その今永が今年1月に学校を訪れて講演を行った際、職員室前で偶然顔を合わせた。その時にもらった「(プロの世界に高校の)後輩が欲しいから、来いよ」の言葉が励みになっている。

 間もなく開幕する北福岡大会では九州国際大付や小倉と同じパートに入った。強気の真っ向勝負で強豪をなぎ倒す。

 ◆鬼塚柊(おにづか・しゅう)
 2000年12月24日生まれの17歳。北九州市出身。2歳年上の兄・稜(りょう)と一緒に5歳から「中尾クラブ」でソフトボールを始める。左投げながら、中尾小6年時に捕手として春季全日本小学生男子大会に出場し全国3位。沖田中では硬式の「八幡南ボーイズ」に所属。北筑高では1年夏からベンチ入りし、2年春から主戦。182センチ、78キロ。左投げ左打ち。

 ◆トマスさん 趣味のアマ野球観戦は年間約200試合に上り、そのうち高校野球は8割を占める。豊富な情報量にはプロのスカウトや新聞記者も一目置く。フットワークの軽さを生かした取材範囲は福岡を中心に九州一円に及ぶ。福岡勢の甲子園での戦いぶりは常に注視しており、1992年夏の西日本短大付以来となる全国制覇を願ってやまない。ペンネームの「トマス」はスパニッシュネームだとか。

=2018/07/02付 西日本スポーツ=

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