八女、初戦突破 2年生エース右腕・今村、希望の星/南福岡

西日本スポーツ

 九州各県で球音が広がり、開幕した北福岡大会では好左腕の小堤隆成(3年)を擁するシードの東筑紫学園が八幡工を5-1で破った。南福岡大会は60年前の夏に甲子園の出場経験がある八女が福岡農に5-1で勝利。右横手の今村隆聖(2年)が7回1失点で初戦突破に導いた。熊本大会は菊池が鹿本に4-3でサヨナラ勝ち。八代も勝ち進んだ。熱戦が始まった大分大会では大分工が大分上野丘との開幕試合を制した。長崎大会は佐世保実や長崎工などが勝ち進み、沖縄大会では昨夏代表の興南が八重山に3-1で競り勝った。宮崎大会、鹿児島大会は雨天順延となった。

7回1失点

 八女の今村が一日遅れで夏1勝を手にした。南福岡大会の開幕戦のくじを引き、全校応援を受けてヤフオクドームで投げるはずだった。豪雨の影響で開会式と開幕戦が中止となり、久留米市野球場で迎えた初戦。「気持ちは切り替えていた。先輩のためにも勝ちたかった」。今春からエースとなった2年生右腕は最少失点で7回まで投げた。

 120キロに届かない直球に90キロ台のスライダーとチェンジアップを交えてアウトを重ねた。2本の二塁打で先制された3回以外は走者を出しても落ち着いて後続を断った。ここ数日は豪雨のためグラウンドで練習ができず、自宅でのシャドーピッチングで感覚を維持するのが精いっぱい。「試合前は緊張したけど、リラックスして投げられた」。重責を果たした100球に笑みが浮かんだ。

 自宅は観光スポット「星のふるさと公園」で知られる八女市星野村にあり、毎日ミニバイクで50分かけて筑後市の学校まで通学する。家から最寄りのコンビニまでバイクで20分かかるという自然に囲まれた場所。学校での練習を終えてバイクで家路に就きながら星空を見上げ、夏は蛍を見て練習で疲れた体を癒やした。「星と蛍が本当にきれい」と今村にとっても自慢の村だが、豪雨による土砂崩れで被害を受けた地区もあったという。

 過去4年の夏は、いずれも3回戦で敗退。「(同じパートの)朝倉を破ることが次の目標」。プロ注目の快速右腕、小江光樹(3年)を擁する同じ公立勢の朝倉とは、ともに勝ち進めば3回戦で対戦する。「気合が入っている」と燃えるのも無理はない。学校には福岡大会決勝で小倉を5-3で破り甲子園出場を決めた1958年夏のスコアブックが残っている。クリスマス生まれの“キラ星エース”は、大好きな地元に60年ぶりの歓喜をもたらす希望の星になる。 (前田泰子)

 ◆八女高校 旧制八女中として1908(明治41)年創立。48年に現校名。男女共学の県立校。野球部は10年創部。唯一の甲子園出場となった58年夏は、初戦の2回戦で松商学園(長野)に8-5で勝利。3回戦はエース板東英二(元中日、現タレント)を擁する徳島商に1-3で敗れた。主な野球部OBは才所俊郎(元巨人、西鉄外野手)。主な卒業生は俳優の田中健、女優の黒木瞳。福岡県筑後市和泉251。

=2018/07/09付 西日本スポーツ=

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