創部100周年の鹿実8強 エースナンバー奪回の吉村が好救援/鹿児島

西日本スポーツ

4回途中から登板し、力投した鹿児島実の吉村 拡大

4回途中から登板し、力投した鹿児島実の吉村

 鹿児島大会は創部100周年の鹿児島実が、福岡ダイエーなどで活躍した佐々木誠監督が率いる鹿児島城西を4-1で破り8強に進んだ。指宿商は延長13回タイブレークの末に武岡台を2-1で破った。長崎大会は選抜大会8強の創成館がライバルの長崎日大を4-0で破って準決勝進出。選抜大会は右手の負傷で力を出せなかった4番杉原健介(3年)が特大の先制弾を放った。宮崎大会の準々決勝ではプロ注目の本格派右腕戸郷翔征(同)を擁する聖心ウルスラ学園が日章学園に2-6で敗れた。大分大会は柳ケ浦、津久見などが勝ち進み、8強が出そろった。沖縄大会は台風接近のため、準決勝が22日、決勝が23日に順延される。

 夏の主役は渡せない。エースナンバーを背負って復活した吉村陸矩(3年)が同点となった4回途中に2番手で登場した。5回1/3を4安打無失点と好投。打線の援護も引き出しながら、「リズム良く楽しんで投げられた」と笑顔を見せた。

 2年の新チームから背番号1でマウンドを守り、秋の県大会は準優勝。九州大会では初戦の明豊戦で先発したが、4回途中でノックアウトされた。つまずきの始まりはここからだ。春先から制球が定まらない時期が続いた。春の県大会では先発した準々決勝で樟南に敗退。「決め球のスライダーが入らなくなった」。四球が多く、甘くなった変化球を狙われた。

 復調しないまま、夏の大会の前哨戦、NHK旗では立本颯(3年)にエースナンバーを譲り、11番で5試合に登板。ただ、川内との決勝では2回から投げ、8奪三振、無失点で抑え、優勝に貢献した。「エースを渡した悔しさが強かった。優勝が自信になった」

 制球を取り戻すため、投球フォームを修正。リリースポイントを前にすることで高めに浮く球を低く抑えるよう徹底した。今夏の3回戦は出水中央に被安打2で完投勝利。12三振を奪った。宮下正一監督は「この球なら大丈夫と思って試合に送り出した」と鹿児島城西戦で救援に起用。その期待に応えた。

 第100回を迎えた「夏」と同じ歴史を重ねる鹿児島実野球部。「創部100周年の記念の年にエースナンバーをもらえたことに感謝している。勝って恩返ししたい」。伝統校の誇りを胸に、完全復活した背番号1がチームを甲子園に導いていく。 (広田亜貴子)

◆吉村陸矩(よしむら・りく) 2000年4月4日生まれ。鹿児島県薩摩川内市出身。平佐東小2年の時に野球を始め、4年まで捕手。川内中央中では投手と遊撃手。鹿児島実では1年のNHK旗からベンチ入りし、秋からレギュラー。174センチ、75キロ。右投げ右打ち。

=2018/07/20付 西日本スポーツ=